新型コロナウイルス第9波による2023年9月の死者は、間接的にコロナが関係しているケースも含めると、全国で5200人を超えていたことが、11月24日に公表された厚生労働省の分析でわかった。5月からコロナの感染法上の扱いが、2類から5類に変わって以降、最も多くなっている。
「第9波」で1万4000人超
厚労省によると、今年9月の1か月間に、新型コロナが最も死亡に影響したとされる死者は全国で2819人。また、新型コロナが、死因となった病気の経過に影響を及ぼした人も含めた死者数は5235人だった。
同じ数え方によると、5月は620人と1379人。6月は772人と1594人、7月は1417人と2488人、8月は2861人と4966人だった。概ね6月以降の「第9波」では、間接的にコロナが関係しているケースも含めると、死者の合計は1万4000人を超えている。
新型コロナの感染症法上の扱いが2類だったときは、死者数が毎日公表されていた。しかし、今年5月に5類に移行後は、市区町村に提出された死亡届と死亡診断書の情報を、都道府県経由で収集して公表する方式に変わった。このため、死者数の把握・公表は、実態と約2か月のタイムラグが生じている。また、人数も後日、修正されることがある。
「第9波」はほぼ収束
一方、全国の新型コロナの感染者数自体は、このところ急減している。全国約5000か所の定点医療機関から11月13~19日の1週間に報告された感染者数は、1医療機関あたり1.95人だった。11週連続で減少している。
約2か月前の9月18日~24日 は、1医療機関あたり11.01人。その前の1週間は17.54人。さらにその前は2週間続けて20人台だった。このため、第9波は8月末から9月上旬がピークだったとみられている。