確定申告と聞くと、煩わしさや不安を感じる方が多いのではないでしょうか。また、確定申告は、2月~3月なので、「今から考えなくてもいいんじゃない?」という意見もあるかもしれません。
ですが、確定申告をするうえで、年末までに必ずやっておきたい作業があります。今回は、起業・副業を始めたての初心者さんに知っていただきたい「ここまでやっておけば完璧!」な確定申告の準備についてお伝えします。
苦手意識が強い人も多い? とくかく早めの準備を!
1)年末までの仕事のタスクを整理しよう
年末年始は、休みが増えるため、仕事が忙しくなりがちです。自分の休みをしっかり確保するためにも、今年いっぱいの仕事のタスクを洗い出しておきましょう。
その中で、前倒しできるものは、前倒ししていきます。そして、次にお伝えする確定申告のための準備期間もスケジュールに組み込んでおきましょう。
2)溜めた経理をとにかく処理!
フリーランスあるあるなのですが、領収証を溜めてしまって経理がはかどらない人は、とても多いです。とくに、起業や副業を始めたての確定申告初心者の方だと、何をどうしていいのか、悩みが尽きず、経理が後回しになってしまう方もいるかもしれませんね。
私も初心者時代は、確定申告にまつわる作業がすべて苦手でした。苦手意識が強すぎて、ついつい後回しにして、最後に泣いた苦い経験が何度もあります...。
そこで、まずは溜めている経理がある人は、やってしまいましょう。収入証明書、領収書、銀行取引明細、経費の記録など手元にある書類やデータを洗い出しましょう。それをもとに、会計ソフトを使って、経費の入力をしていきましょう。
よくいただくご質問で、「会計ソフトを使った方がいいですか?」と聞かれます。エクセルやノートに書き出すのもいいのですが、結局ソフトを使った方が、正確でスピーディーです。無料でもいいものがたくさんあるので、会計ソフトを使いましょう。
また、実際にやってみることで、「これは経費になるの?」「こんな時はどうするの?」など具体的な疑問も出てきます。
自分で調べる時間もたっぷりありますし、専門家に聞くことも可能です。やってみて「自分ではできない!」と感じるなら、専門家に依頼しましょう。この時期なら、断られることは少ないでしょう。
ここまでできると、今年の所得の予測が立ちますね。もちろん、まだ一年が終わったわけではないので、多少前後しますが、おおよその予測がわかることが大切です。予測が立つと、計画的に経費を使うことができます。
自分の収支のバランスがわかると、翌年の計画も立てやすくなる
3)備品購入・ふるさと納税などの寄付金の検討
売上に対して経費が少ないのであれば、備品の購入を検討します。パソコンやデスク、勉強のための講座や本の購入など、来年にしようと思っていたことを今年中にしたほうがいい方もいるでしょう。
さらに、ふるさと納税など、寄付を検討するのもオススメです。税金控除を受けることができます。ふるさと納税は、日本国内で行われている寄付制度の一つです。寄付を通じて地方自治体(ふるさと)への支援や貢献を行うことができます。寄付に対する感謝の意味である返礼品を受け取ることができます。
どのくらいの金額でふるさと納税を行うか、どの自治体に寄付をするか、どんな返礼品が欲しいのか――などを検討するためにも、本格的に年末に入る前に確定申告の準備をしておくことがオススメです。
私自身は、年末年始は母業妻業で忙しいことと、寒い時期は流行風邪が多くスケジュールが乱れやすいことを思うと、早めに確定申告と向き合っておきたいです。また、自分の収支のバランスがわかると、翌年の計画も立てやすくなりますね。
それぞれの状況もあると思いますが、確定申告を計画的に進めていくのは、メリットばかりです。ぜひ一緒に取り組んでいきましょう!(入澤あきこ)