日本企業初!トヨタ、23年4~6月期決算で営業利益1兆円超 だが、「楽観はしていない」...米中市場での懸念材料とは

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24年3月期通期の業績予想は、据え置きに 競争激化の中国市場...シェアが1.3ポイント低下、営業利益が前年同期比26%減

   このように大幅増益になることは事前に予想されたとおりで、問題は今後の見通しだ。

   24年3月期通期の業績については「まだ3か月で状況が大きく変化していない」として、売上高38兆円(前期比2.3%増)、営業利益3兆円(同10.1%増)、純利益2兆5800億円(同5.2%増)との予想は据え置いた。トヨタ単体の生産台数の目標も1010万台で変えなかった。

   これが、いつもながらの保守的な見通しなのか、本当に懸念材料が多いのか。

   決算発表(2023年8月1日)の際、長田准執行役員は、今後の見通しについては、「米国のインフレや、中国での更なる競争環境の激化、ウクライナ侵攻による欧州のエネルギー問題など各市場でリスクが想定され、楽観はしていない」と述べた。

   具体的に見ていこう。4~6月期決算では、北米、日本、欧州などでの販売が好調で増益となった。

   ただ、アジアでは販売台数は増加したものの、2.7%の営業減益となった。特に、中国では販売台数こそ49.9万台(前年同期比8.6%増)だったが、シェアは7.0%と1.3ポイント低下し、営業利益は536億円と、前年同期比26%減った。

   背景として、電気自動車(EV)で地場メーカーが急速に台頭して価格競争が激化。販売奨励金などのコストが増えたことも足を引っ張ったという。

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