コロナ禍前からあったのに、ナゼ会社は「どこでもドア」をずっと使わなかったのでしょう?【vol.13】(川上敬太郎)

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コロナ禍で変化した働き方、受け入れましょう!

Web会議、積極的に活用していきましょう!
Web会議、積極的に活用していきましょう!

   考えてみると、Web会議って、コロナ禍で新しく生まれた技術ではありません。Zoomの創業は2011年ですし、専用回線を使ったテレビ会議のシステムは、インターネットが普及するよりずっと前からありました。

   私が「『どこでもドア』があればなぁ」などと妄想していた時、実はすでに「どこでもドア」はできていたのです。

   会社はこんな便利な夢の道具をなぜ、ずっと使ってこなかったのでしょう?

   もし、コロナ禍前に戻ってお客様に、

「新商品のご案内をしたいのですが、Web会議でお時間いただいてもよろしいでしょうか?」

   などとお願いすれば、

「直接足を運ばないのか?なんだWeb会議って。失礼じゃないか!」

   と怒られてしまいそうですが、今から振り返ってみると、何がどう失礼なのかよくわかりません。

   海外では、テレワークは「働くフリ」と断じて話題になった経営者がいましたが、やはり根拠は不明確。見えてくるのは、なんとなくキライとか、なんとなくダメといった曖昧な抵抗感ばかりです。

   コロナ禍の発生により世界中がウイルス感染拡大防止に動き、Web会議は一気に広がりました。もしコロナ禍がなければ、いまだに曖昧な抵抗感が壁となって、Web会議は普及せず、「どこでもドア」はおあずけのままだったことでしょう。憎きコロナ禍ですが、そう考えると、なんとも複雑な気持ちになります。

   ...などと朝からボンヤリ考えていたら、微熱があると、次女が訴えてきました。いまのご時世、無理は禁物なので、学校を休ませないといけません。

   そうなると、同じ中学に通う双子の兄も休むのがルールです。兄の方はすこぶる元気ですし、せめてWeb会議で授業を受けさせたいなぁと思うのですが...子供たちが通う学校ではまだそこまでの体制は追いついてないようです。残念。

   せっかく便利な夢の道具が発明されても、使えないうちは結局、妄想を続けるしかないのです。

(川上敬太郎)

川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
ワークスタイル研究家
男女の双子を含む、2男2女4児の父で兼業主夫。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業の事業責任者を経て転職。業界専門誌「月刊人材ビジネス」営業推進部部長兼編集委員、広報・マーケティング・経営企画・人事部門等の役員・管理職、調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長、厚生労働省委託事業検討会委員等を務める。
雇用労働分野に20年以上携わり、仕事と家庭の両立を希望する「働く主婦・主夫層」の声延べ4万人以上を調査・分析したレポートは200本を超える。
NHK「あさイチ」、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」などメディアへの出演、寄稿、コメント多数。
現在は、「人材サービスの公益的発展を考える会」主宰、「ヒトラボ」編集長、しゅふJOB総研 研究顧問、すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役、JCAST会社ウォッチ解説者の他、執筆、講演、広報ブランディングアドバイザリー等の活動に従事。日本労務学会員。
1973年生まれ。三重県出身。
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