かつては男性ばかりの技術職も「女性リーダー」がけん引 ダイキン工業の花岡早苗さん

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「チームリーダー」への不安でジタバタ!

――それぞれの技術分野は専門性が高く独立した領域のように思えます。チームビルディングなどで心がけていることなどはありますか。

花岡さん「これから実現しようとしている空気の新しい価値は、ひとつの技術では実現できないものです。まったく違う技術領域との連携が必要になってきますが、スペシャリストである技術者は、自分の技術領域以外のことをあまり知らなかったり、新しい経験や学びに二の足を踏んだりすることもあります。メンバー同士が技術領域を超えて、積極的に議論して答えを見つけていくことが理想ですが、まだそこまでには至っていないのが実情です。そこで、課題を設定して、自分たちの技術領域で何ができるかをメンバーでディスカッションしていく場を提供するなどして、相互理解を深めています。
私の専門分野は機械ですが、機械を動かすためには電気やデジタルなどいろんな技術領域の知識が必要で、私自身、その時々で他の技術も学んできました。こうした経験が、専門領域同士をつなげていく役割を担ううえで、とても役立っています」
「技術者同士が領域を超えて、積極的に議論して答えを見つけていくことが理想」と、花岡さんは話す。

――2019年からリーダーのポジションに就いているということですが、キャリアアップにはどのように向き合ってこられたのでしょうか。

花岡さん「これまでキャリアアップしたいと思ったことがなく、周りの方のサポートがあって、ここまで来たというのが正直なところです。初めてリーダーに推薦してもらったときは、自分にリーダーが務まるのかという不安のほうが大きかったですね。引き受ける直前まで後ろ向きで、ジタバタしていました(笑)。
当時、会社が主催する女性リーダー研修を受けていましたが、そこで出会った先輩の女性リーダーとの出会いにも影響を受けました。彼女もリーダーになるときに、散々悩んで「やってみてうまくいかなかったら、やめることもできる」という気持ちで臨んだと話してくれました。それまではリーダーになる女性は、積極的で強いというイメージが大きかったので、そんな人たちばかりではないということが分かり、私自身が一歩踏み出す際に、とても勇気づけられました」
水野 矩美加(みずの・くみか)
水野 矩美加(みずの・くみか)
アパレル、コンサルタント会社を経てキャリアデザインをはじめとする人材教育に携わる。多くの研修を行う中で働き方、外見演出、話し方などの自己表現方法がコミュニケーションに与える影響に関心を持ち探求。2017年から、ライター活動もスタート。個人のキャリア、女性活躍、ダイバーシティに関わる内容をテーマに扱っている。
戸川 明美(とがわ・あけみ)
戸川 明美(とがわ・あけみ)
10数年の金融機関OLの経験を経て、2015年からフリーライター、翻訳業をスタート。企業への取材&ライティングを多く行う中で、女性活躍やダイバーシティの推進、働き方の取り組みに興味をもつ。
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