「テレワーク推進」はどこいった? 入場制限されるほどの「痛勤」混雑のナゼ?【vol.6】(川上敬太郎)

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テレワーク実施率、10月は22.7%に下がっていた!

公休扱いでうちに帰ってきた長女は自室で勉強をはじめた
公休扱いでうちに帰ってきた長女は自室で勉強をはじめた

   なかには、看護・介護職や接客業など、エッセンシャルワーカーと呼ばれるテレワーク不可の仕事に就いている人もいます。通勤混雑時には、エッセンシャルワーカーが優先的に電車を利用できるようにして、それ以外の職種の人は在宅勤務などに切り替えられるようにしておけば、社会活動が止まるリスクを最大限抑止できるはずなのですが。

   日本生産性本部の調査によると、2021年10月のテレワーク実施率は22.7%。最初の緊急事態宣言直後の前年5月は31.5%だったので、8.8ポイントも下がっています。駅のホームが人であふれかえるのも無理ありません。

「あれだけテレワークを声高に叫んでいても、結局何も変わってないのか」

   ため息交じりの父を尻目に、長女はさっさと自室に入り勉強を始めました。学校側も、授業を受けられなかった生徒へのフォローアップを考えてくれているとのこと。学校で授業を受けるのと同じとまではいかないまでも、勉強を止めないための工夫をできる限りしてくれているようです。

   さて、会社はどうでしょう。通勤しないと仕事が止まるという状況のまま、工夫できる余地があるのに、次の緊急事態宣言が発出されるまで放置、なんてことないですよね?(川上敬太郎)

川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
ワークスタイル研究家
男女の双子を含む、2男2女4児の父で兼業主夫。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業の事業責任者を経て転職。業界専門誌「月刊人材ビジネス」営業推進部部長兼編集委員、広報・マーケティング・経営企画・人事部門等の役員・管理職、調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長、厚生労働省委託事業検討会委員等を務める。
雇用労働分野に20年以上携わり、仕事と家庭の両立を希望する「働く主婦・主夫層」の声延べ4万人以上を調査・分析したレポートは200本を超える。
NHK「あさイチ」、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」などメディアへの出演、寄稿、コメント多数。
現在は、「人材サービスの公益的発展を考える会」主宰、「ヒトラボ」編集長、しゅふJOB総研 研究顧問、すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役、JCAST会社ウォッチ解説者の他、執筆、講演、広報ブランディングアドバイザリー等の活動に従事。日本労務学会員。
1973年生まれ。三重県出身。
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