45歳で定年とか早期退職とか、人生の「節目」を会社に決められてしまっていいのか?【vol.5】(川上敬太郎)

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結婚と同じように転職や退職もまた人生の「節目」

   もう一つ疑問なのですが、年齢で線を引くことを喜ぶ社員っているのでしょうか?

   仮に45歳以上を早期退職募集の年齢条件にした場合、44歳の人はセーフだからラッキー...... ってなりますか。むしろ、自分も翌年には対象年齢に到達するなぁ、会社や上司、同僚たちからの見られ方が変わるのかなぁ、と不安になる人のほうが多そうな気がします。

   また、まだ20代の社員であっても、将来を考えた時にふと、

「この会社にいる限り、自分も45歳になれば早期退職募集の対象者に入るのかな」

と不安になる人って、必ずいると思うんですけど。

   もちろん、ナニゴトにも「節目」はありますし、誰もがいつかは仕事を引退する時が来ます。でも、その年齢って会社や他人に決められるものではなく、自分で決めるものではないでしょうか?!

結婚は人生の節目 じゃあ、定年や早期退職は?
結婚は人生の節目 じゃあ、定年や早期退職は?

   そんなことが脳裏によぎりながら、いまだ口を開けたまま嵐のおふたりの結婚報道を眺める次女に尋ねました。

父:「何歳までに結婚したいの?」
次女:「別に、そんなの決めてないけど」
父:「ふーん。なるべく早く結婚したいとか思わないんだ?」
次女:「だって、あわてたところで好きな人が現れるとは限らないし」
父:「確かに。先に年齢を決めておく必要なんてないか」

   結婚が人生の「節目」であるように、転職や退職もまた人生の「節目」の一つに違いありません。そんな「節目」の年齢を自分では決められず、定年とか早期退職とか会社のルールで決められてしまうのって、やっぱりヘンじゃないですか?(川上敬太郎)

川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
川上 敬太郎(かわかみ・けいたろう)
ワークスタイル研究家
男女の双子を含む、2男2女4児の父で兼業主夫。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業の事業責任者を経て転職。業界専門誌「月刊人材ビジネス」営業推進部部長兼編集委員、広報・マーケティング・経営企画・人事部門等の役員・管理職、調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長、厚生労働省委託事業検討会委員等を務める。
雇用労働分野に20年以上携わり、仕事と家庭の両立を希望する「働く主婦・主夫層」の声延べ4万人以上を調査・分析したレポートは200本を超える。
NHK「あさイチ」、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」などメディアへの出演、寄稿、コメント多数。
現在は、「人材サービスの公益的発展を考える会」主宰、「ヒトラボ」編集長、しゅふJOB総研 研究顧問、すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役、JCAST会社ウォッチ解説者の他、執筆、講演、広報ブランディングアドバイザリー等の活動に従事。日本労務学会員。
1973年生まれ。三重県出身。
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