「♪タラタタッタタ。マンションのことなら、わかるんだ。」のテレビCMでおなじみ。分譲マンションの施工で業界トップの長谷工コーポレーションの名古屋支店に、同社初の女性支店長が誕生した。
建設業界といえば、男性社会のイメージが強いが、そんな環境でキャリアを積んできた長谷工コーポレーション 東海営業部門 名古屋支店長の間瀬(ませ)さゆりさんに、これまでの仕事への取り組みや、自身が切り拓いてきた道のりを聞いた。
支店開設時に入社、以来ずっと名古屋一筋
――2021年4月、長谷工グループの営業部門で初の女性支店長に就任しました。現在の名古屋支店の状況やこれまでの取り組まれてきたことを、教えてください。
間瀬さゆりさん「当社の名古屋支店が開設されたのが31年前になりますが、私自身はちょうどそのときに入社して、たまたま転勤もなくずっと名古屋支店で営業として勤務してきました。開設当時の支店の社員数は6人でしたが、現在94人にまで増え、大きく成長しました。
長谷工コーポレーションは、元々、分譲マンションの設計・施工をメイン事業としていますが、名古屋支店でも、徐々にマンションの施工に進出し、いまのような本格的な工事ができるようになって20年強となります。そうしたなか、私自身は「不動産開発」と言われるマンション事業用の土地の仕入れに携わってきました。具体的には、不動産業者や地主、取引先銀行との交渉などをメインに担当。今年(2021年)4月に、東海営業部門の名古屋支店長に着任し、建築受注の分野にも携わっています」
――これまでさまざまなプロジェクトに関わってこられたと思いますが、手掛けたお仕事の中で、印象に残っているものはありますか。
間瀬さん「不動産の仕事は何一つとして同じ仕事がなく、大量生産できるようなものではないので、関わったすべての物件がとても印象に残っています。あえて一つを選ぶとしたら、2010年に参加した東海圏でマンション戸数最大規模(総戸数997戸)の藤が丘プロジェクトでしょうか。その用地の仕入れで、約2万坪の土地を購入させていただきました。いまでも名古屋エリアでは、この規模の記録は破られていません。
プロジェクトとしてはかなり長いスパンで進行することになりますが、藤が丘プロジェクトでいえば、土地の仕入れから、施工して販売が終了するまで10年以上かかりました。、私が担当したのは初期の土地の仕入れの部分ですが、自分が関わったプロジェクトには思い入れがあり、やはり終わるまでは気になってしまいますね。 手掛けるプロジェクトは、毎回とても新鮮で、あっという間に30年が過ぎていたというのが正直なところです」