リモート営業時代だからWebサイトも強くしたい! では、どこから手をつければいい?

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まず無料でできる対策はしてあるかどうか

――「これまでホームページ周りのことは何もしてこなかった」という中小・零細企業の経営者の中には、「お金がかかりそう」「面倒だ」という方もいます。まず、何から手を付ければいいですか。

木村さん「まず確認すべきは、『自社ドメインとサーバーを誰が管理しているか』です。『中小企業あるある』なのですが、自社ドメインとサーバーを誰が管理されているのか把握されていない企業が多いです。サイト改善を行う上で必須の情報ですので、まずはこちらから確認しましょう。
次に、『サイトがすでにあるけど何もしていない』という場合なら、無料で使えるサービスに登録し、利用されるのがオススメです。 『Googleアナリティクス』や『Google Search Console』だけでなく、『Googleマイビジネス』といったサービスも基本無料で提供されています。それらを使うことでサイトの改善や、特定キーワードで自社の情報を検索結果に出すことに繋がります。なお、これらのツールは連携して使うこともできるので、一つのGoogleアカウントに集約するようにしましょう」

――今、サービス業で苦境に立っている人の中には、無料ツールに触って、慣れることにもひと苦労という方も多いと思います。外部に相談するときにどんな情報あればスムースですか。

木村さん「SEOの観点でいえば、『メインの顧客像は誰か?』『競合と比べた際の優位性』ということになりますが、この二つがはっきりしているとサイトや狙うキーワードのズレに気がつきやすいです。 たとえば、こんな事例があります。大阪府内で4店舗を運営されている、高齢者向け商材の企業様の改善に入らせていただきました。社内で作成するお客様向け情報発信を、どのようなキーワードで作ればよいかわからないという課題をいただきましたので、顧客と競合優位性の整理という方向から支援しました。その結果、施策開始より4か月で月間ページビュー(PV)が430%、月間問い合わせ数が700%という結果になりました。まったく未着手でサイトを運営している会社では、テコ入れすることによって、短期間に流入を増やすことができることもあります」

◆ われわれの事業を知るための第一歩は、「顧客は誰か」という問いを発することである
   「われわれの事業を知るための第一歩は、『顧客は誰か』という問いを発することである」との名言を残したのはP.Fドラッカーですが、ホームページのリニューアルでも、それは同じことのようです。

   今後、ニューノーマルな経営スタイルが広がり、一部在宅、一部出勤の混合型組織は広がりそうですが、それにより非対面は常に一定層がいることになりそうです。サイトリニューアルは「いつかしないといけないもの」「すぐに売り上げが上がらないから先送りする」ものではなく、環境変化に備えてしっかりと考えを可能な範囲投資したいものだと思います。

   中小・零細企業でWebがわからない経営者の方は、

「メインの顧客像は誰か?」
「競合と比べた際の優位性」

の、2点についてのみ、考えて相談すれば、外部支援を受けることができますので、ぜひこれを機会に準備、検討されることをオススメします。(高井信洋)


プロフィール
木村 正晴(きむら・まさはる)
メディコム株式会社 代表取締役
2009年よりSEO業務、Webメディア運営を開始。2016年にメディコム株式会社を創業。自社メディアで培ったサイト改善のノウハウを使ってクライアントのウェブ集客・成約率向上をサポート。不動産業界、人材業界Webメディアなど実績多数。

高井 信洋(たかい・のぶひろ)
高井 信洋(たかい・のぶひろ)
クラウドパワーパートナーズ株式会社 代表取締役
2013年に創業。テレワーク・クラウドソーシング活用した事業開発コンサルティングとして事業を開始した。現在、在宅翻訳者3000人をネットワークし、IT・マーケティング業界向けの翻訳・メディア編集をサポートする「あなたの翻訳チーム」を提供している。
テレワーク・リモートワーク分野での執筆、講演、コンサルティングなどを行うほか、テレワーク経営のためのサービス・専門家を探す「テレワークソリューションバンク」を運営している。
テレワークソリューションバンク:https://www.telework-bank.com/
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