女性管理職比率、驚きの78%! 医療・介護の仕事に欠かせない目線とは...(ニチイHD 磯野祥子さんと田村知美さん)

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全国800以上のQCサークルが「最優秀」を目指す!

――現場力というのは、具体的にどんなものですか。

磯野さん「たとえば、現場では新しく入ってくる方や長く働いている方など、さまざまなスタッフがいますが、本社からの指示がなくても、自分たちで業務をどうやって改善できるのかという改善策をチームとして考え、実施していくことができることが現場力の一つだと考えています」

――それはQC活動(職場のサービス、品質を間然するために行う活動)のようなイメージですか。

磯野さん「そうですね。たとえば、医療関連事業では毎年QCサークル活動を実施しています。当社が契約している医療機関でのさらなるサービス品質向上のために、各医療機関の現場でスタッフ達がチームとし自主的に課題を見つけ、分析し、改善に向けた施策を実行する活動です。その活動を発表する機会として年1回『QCサークル活動事例発表会』を開催しています。今年は全国800サークル以上の中から6サークルが優秀サークルに選出され、その中から最優秀サークルが選ばれました」

――コロナ禍ですが、開催されたのですか。

磯野さん「はい。コロナ禍ということで例年のように会場に集まって開催することができなかった代わりに、WEBを活用して選考と発表会を行いました。選出された6サークルが事例発表動画を撮影し、医療機関での業務を統括するフロントマネージャー(FM)が期間内にFM会議などで動画を視聴し投票し決定する『FM賞』が今回、新設されました。発表当日は役員が動画を視聴し評価を行う評価会の後、受賞式がWEB会議形式で行われました。活動事例は、医療関連に限らず全事業の現場で活かせる内容ですので、6サークルの動画は全事業の従業員向けのポータルサイトに掲載し閲覧できるようにしました。会社から言われてやるというのではなく患者様や医療機関の皆様にとって、いかにより良いサービスを提供できるかを自分たちで考え実行していくことも風土として根付いています」
田村知美さん「経営陣も現場の声を吸い上げながら経営方針を決めていくことがあります。ボトムアップの考え方です」
磯野さん「現場の意見を吸い上げながら、経営方針や事業方針に反映させています。介護事業でも事例研究を全国の事業所で行っていて2年に一回、成功事例の発表、共有の機会があります。このような機会は現場のモチベーションアップにもつながっています」
田村知美さんは「育児と仕事の両方にやりがいを持って働いて!」と話す
田村知美さんは「育児と仕事の両方にやりがいを持って働いて!」と話す
水野 矩美加(みずの・くみか)
水野 矩美加(みずの・くみか)
アパレル、コンサルタント会社を経てキャリアデザインをはじめとする人材教育に携わる。多くの研修を行う中で働き方、外見演出、話し方などの自己表現方法がコミュニケーションに与える影響に関心を持ち探求。2017年から、ライター活動もスタート。個人のキャリア、女性活躍、ダイバーシティに関わる内容をテーマに扱っている。
戸川 明美(とがわ・あけみ)
戸川 明美(とがわ・あけみ)
10数年の金融機関OLの経験を経て、2015年からフリーライター、翻訳業をスタート。企業への取材&ライティングを多く行う中で、女性活躍やダイバーシティの推進、働き方の取り組みに興味をもつ。
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