管理職必読! テレワーク時代の部下のマネジメント、新たなポイントを伝授(2)

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   ビジネスパーソンは何十年ものあいだ、オフィスに出社して仕事をすることが当たり前でした。ところが2020年、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが一気に浸透しました。この変化を機に、テレワークを本格導入してオフィスを縮小する会社もあるほどです。

   さて、管理職のみなさん。部下のマネジメントはテレワークでも、きちんとできていますか?

   働く環境が変わったのですから、マネジメントも従来どおりではうまくいきません。テレワークにおける部下への働きかけのポイントを解説します。

  • テレワークのコミュニケーションは「いつでも」「気軽に」(写真はイメージ)
    テレワークのコミュニケーションは「いつでも」「気軽に」(写真はイメージ)
  • テレワークのコミュニケーションは「いつでも」「気軽に」(写真はイメージ)

テレワーク導入後、部下と最初に合意すべきこと

   テレワークを導入したら、部下と改めて目標設定をし、タスクの進め方について合意するための話し合いをするとよいでしょう。

   目標設定については、テレワークにまだ慣れていない状況であれば、短期かつ無理のない目標を一時的に設定するのも一案です。後になって、テレワークだから目標達成できなかったという理由が成り立ってしまう状況にはしたくないからです。テレワークを言い訳にせず、テレワークの環境で部下自身が努力して目標達成する成功体験を早めに積ませてあげましょう。

   タスクの進め方は部下の能力によって異なります。

   たとえば、

・部下自身に進め方も含めて仕事を任せる
・進め方を合意してから作業に着手してもらう
・進め方は上司から指示し、作業のみ担当してもらう

などのパターンがあると思います。部下1人ひとりと進め方から改めて話し合うとよいでしょう。

   出社とテレワークとの違いを考えずにこれまでどおりに仕事を任せていると、テレワークではお互いの認識の齟齬が生まれやすいものです。特に、これまではタスクの進め方を話し合うことはなかったとしても、テレワークでは丁寧にコミュニケーションをしておきたいですね。

テレワークのコミュニケーションは「いつでも」「気軽に」

   日々の業務において部下がわからないことがあったら、基本的には随時上司へ連絡してOKにすることがベストです。これは、出社と近しい状況にしてあげることで部下のストレスを軽減する意味合いがあります。

   管理職自身のスケジュール上、随時連絡をもらうことが難しければ、1日の中で決まった時間に確認タイムを設ける方法も考えられます。

   その際のポイントは「気軽に連絡していい」ルールにすることです。出社していれば口頭で「ちょっといいですか?」と話しかけられる内容でも、メールにすると「お疲れ様です。お聞きしたいことがあります」と堅苦しい表現に変えなければなりません。この言葉の変換をする負担をなくすために、メールではなくチャットツールなどで気軽に連絡できる手段があるとベターですね。

   チャットは若手社員なら学生時代から使いこなしているので、管理職世代にとっては「仕事でこんなカジュアルに聞いてくるなんて......」と面食らってしまうかもしれませんが、礼儀を逸脱していない範囲であれば許してあげましょう。

   その一方で、管理職から、ぜひポジティブな気持ちを部下へ積極的に発信してください。これはテレワーク中心の働き方において、よい組織風土をつくるポイントのひとつです。

   みんなががんばってくれて助かる。目標達成できてうれしい。工夫してくれてありがたい、といったメッセージをメールやチャットで文字にして伝えるのです。

   テレワークは、非言語情報が伝わりにくいデメリットがあります。非言語情報とは、表情や身振り手振りなど、コミュニケーションにおける言葉以外の部分を指します。

   出社していれば直接顔を合わせて話をするので、非言語情報もコミュニケーションの一部分として自然に相手に伝わります。これがテレワークになると極端に伝わらなくなるので、そこを言語情報でカバーしたいところです。

   言葉にしておくことで、部下が繰り返し見ることができるメリットもあります。テレワークでは、熱意をメッセージにして伝えることも、よい組織つくりのための重要なポイントです。

【まとめ】
働く環境が変わったにもかかわらず、毎日出社していた時と同じマネジメント方法のままでは組織運営に歪みが生じます。
出社とテレワークの環境の違いを踏まえ、テレワークだからこそ意識したいポイントをぜひ実行してみてください。(Miyo Takako)


プロフィール
Miyo Takako(みよ たかこ)
人材・キャリア系の記事を中心にライターとして活動。コラムやインタビュー記事を多数執筆している。経営者や大企業執行役員へのインタビュー経験も持つ。本業では人材業界で10年以上勤務し、企業の人材育成や組織開発の提案・アセスメントツールの企画、講師、学習コンテンツ開発に従事。テレワークソリューションバンク編集・ライター

高井 信洋(たかい・のぶひろ)
高井 信洋(たかい・のぶひろ)
クラウドパワーパートナーズ株式会社 代表取締役
2013年に創業。テレワーク・クラウドソーシング活用した事業開発コンサルティングとして事業を開始した。現在、在宅翻訳者3000人をネットワークし、IT・マーケティング業界向けの翻訳・メディア編集をサポートする「あなたの翻訳チーム」を提供している。
テレワーク・リモートワーク分野での執筆、講演、コンサルティングなどを行うほか、テレワーク経営のためのサービス・専門家を探す「テレワークソリューションバンク」を運営している。
テレワークソリューションバンク:https://www.telework-bank.com/
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