採用部門が先陣!? 脱ハンコ、ペーパーレス化は「諸事情やしがらみ」が少ない外注向けから

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コロナ禍で非対面が進んだのは諸事情がない、あの部門

   テレワーク化で一時的に活動の停滞があったものの、テレワークに比較的適応していたのが、採用部門。特に、学生への説明会や面接です。選考終盤は「対面で会いましょう」としながらも、選考当初はWEB面接でいいではないか!ということ多くの会社が取り入れているようです。

   採用部門では、これから会う人との関係なので、「しがらみや諸事情がない」ということもあるようです。部門内での連携を比較的「密」にして、企画から実行までを推進しており、毎年採用トレンドが変わる中を渡り合ったベテラン採用担当者からすれば、新しい気づきも多かったのではないでしょうか。

   大手取引先の慣例や自社の業務ルールの諸事情の調整に関わりなく推進できるのが、各事業部門で決裁できる「外注」関連のペーパーでしょう。

   この外注管理なら事業部門の責任者(=収支責任を負う人)の決裁で、諸事情が少なく、新しいフローを導入し、発信してくことができそうです。たとえば、採用支援大手のエン・ジャパンでは、フリーランスマネジメントシステムとして発注から請求対応まで、源泉徴収まで対応した「pasture」※を提供しています。個別に見積、発注、納品、請求、進行管理、源泉対応などなど、これまで面倒だとされた契約から納品請求管理までを一元的に管理できるプラットフォームです。

参考リンク:エン・ジャパン「pasture」(フリーランスマネジメントプラットフォーム)

   また、フリーランスの方にとっては日常業務に忙殺され、契約書、請求書の出し忘れ、書類業務が苦手だ...... という方も少なくありません。この場合は、デジタル化によって、ペーパーレス化、フローの一元化、管理コストの低下など、ペーパーレス化を飛び越して、大幅に業務軽減ができることもあり得るわけですね。

   また、最近テレビCMで有名なサイボウズが提供する「kintone」なども、ノンプログラミングで顧客管理や外注管理、請求管理などさまざまな業務改善ができるツールとして有名です。あくまでも、これらは一例にすぎませんが、今後、さまざまツールを「諸事情の少ない、進めやすい」ところから進めていくのが、ニューノーマル時代の人材に求められるのかもしれません。

   そうなると、やはり進めやすいのは、事業部門で決裁できる外注向けの契約管理や帳票のデジタル化が良いように思われます。

   これから、政府のデジタル庁構想が本格的に始動し、「脱ハンコ」や「ペーパーレス化」が進むことは間違いなさそうです。今のうちに、諸事情に巻き込まれずに準備が進められる「脱ハンコ」「ペーパーレス化」策を考えておくに越したことはなさそうです。(高井信洋)

高井 信洋(たかい・のぶひろ)
高井 信洋(たかい・のぶひろ)
クラウドパワーパートナーズ株式会社 代表取締役
2013年に創業。テレワーク・クラウドソーシング活用した事業開発コンサルティングとして事業を開始した。現在、在宅翻訳者3000人をネットワークし、IT・マーケティング業界向けの翻訳・メディア編集をサポートする「あなたの翻訳チーム」を提供している。
テレワーク・リモートワーク分野での執筆、講演、コンサルティングなどを行うほか、テレワーク経営のためのサービス・専門家を探す「テレワークソリューションバンク」を運営している。
テレワークソリューションバンク:https://www.telework-bank.com/
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