「猫のしっぽ」で放送事故! 海外セレブもドギマギ 「オンライン会議で映ってはいけないもの」?(井津川倫子)

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   世界中のあちこちで新型コロナウイルスの感染者が報告されて、感染第2波の様相を呈してきました。「1日で○万人感染」「全世界の死者が○○万人を突破」といった気が滅入るニュースが続き、まるで先の見えないトンネルの中にいるようです。

   そんななか、暗いムードを一気に吹き飛ばすような爆笑動画が英国で報じられて、瞬く間に世界中に拡散しました。果たして、議会のオンライン会議中に、突然画面に現れた「あるモノ」とは......。

  • 「猫のしっぽ」に世界中が……
    「猫のしっぽ」に世界中が……
  • 「猫のしっぽ」に世界中が……

「ロッコ、しっぽを下ろしなさい!」に世界中が笑撃

   世界中に笑いを巻き起こした「放送事故」の主人公はスコットランドの政治家ジョン・ニコルソン氏(59)の飼い猫「ロッコ」。ニコルソン氏が議会のオンライン会議で物々しく発言していると、突然、画面に異様な「ふわふわな物体」が映り込んだのです。

MP John Nicolson interrupted by his cat at committee hearing
(ジョン・ニコルソン議員が、議会のヒアリング中に飼い猫に邪魔された)

   なんと、謎の「ふわふわな物体」は、ニコルソン氏の飼い猫「ロッコ」のしっぽでした。おそらく「ロッコ」はピンとしっぽを立てたまま、スクリーンの前に堂々と居座ったのでしょう。画面の半分を占めるほどにズームされたしっぽは、ニコルソン氏の顔を覆い隠すほどの大きさでした。

   最初はクールに「I apologize for my cat's tail」(猫のしっぽ、お詫びします)と、お詫び発言を続けていたニコルソン氏でしたが、微動だにしない「ロッコ」にさすがに絶えきれなくなったのか、「'Rocco, put your tail down!」(ロッコ、しっぽを下ろしなさい!)としっぽを叩いて「お仕置き」をしました。

   この「珍事」の犠牲(?)となったのが、他の出席者たちです。画面が切り替わって発言を求められた女性は、唇をかんで必死に笑いをこらえながらコメント。続いて登場した男性は、笑いすぎて言葉になりません!スピーカーからは他の参加者の爆笑する声が聞こえてくるなど、それまでの神妙な雰囲気は「ロッコ」の登場で吹き飛んでしまいました。

参考リンク「John Nicolson's cat's tail interrupts subtitles debate」(英BBC)

   「ロッコ事件」を際立たせたのは、ニコルソン氏のキャラクターでしょう。動画を観ましたが、ニコルソン氏はオンライン会議にもかかわらず、ビシッとしたスーツ姿で丁寧にオールバックをしたヘアスタイル。部屋には暖炉があり、窓の外には緑が広がる「セレブ感」満載のおしゃれな自宅。さらに、こてこてのクイーンズイングリッシュで「重厚感」を醸し出していたところに、突然出没した「乱入者」。必死で平静を装いながら、顔が真っ赤になってしまったニコルソン氏でしたが、まるでミスター・ビーンのコントのようでした。

   「ロッコ」の好演が効いたのか、ネットでの反応を見る限り「親近感がわいた」と好意的に受け止められているようです。

あのエリートセレブの本棚に謎のカルト本!?

   飼い猫「ロッコ」の乱入で一躍人気者となったニコルソン氏とは反対に、オンライン会議で波紋を広げたのが欧州中央銀行総裁のクリスティーヌ・ラガルド氏(64)でした。ファッショナブルな装いで、おしゃれエリートセレブとして有名なラガルド氏。自宅でオンライン会議に参加中、豪華な本棚が映ったのですが、なんとその中の一冊が投獄されたイスラム「性カルト」教祖の本だったのです!

   確かに、おしゃれエリートセレブのラガルド氏と「性カルト本」の組み合わせは違和感があります。「あの本は納本されたもので、ラガルド氏が購入したものではない」という報道が出回りましたが、ラガルド氏のイメージが悪くなったことは確かでしょう。

   一方のニコルソン氏。強面な外見とは裏腹に素顔はおちゃめな人のようです。「ロッコ乱入」の動画が世界中のニュース番組で報じられる度に、うれしそうにツイッターで報告をしていました。

Rojo hits Miami(ロッコ、マイアミに到達)
Rojo conquers America(ロッコ、アメリカを制覇)
Rojo is now big in Japan(ロッコ、今や日本で大人気)

   オンライン会議が広がるにつれ、いろんな「オンライン会議あるある」が話題になっています。動物や子どもの乱入は「ご愛敬」でも、「あやしい本」はイメージダウンにつながります。背後に映る本棚のラインナップには、くれぐれも注意しましょう。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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