ポイントは、最後までやり遂げようと思わないこと
ここで大切なポイントは、最初の段階(布団にいる段階)で「最後まで走り切ろう!」と無理して思わないことです。自然とやる気が溢れている時はかまいませんが、やる気の出ない時に「最後まで頑張るぞ!」と思っても、気持ちが萎えてしまうばかりです。
つまり、行動のどの段階でやめてもかまわないぐらいの「余裕」をもつということです。靴を履いた段階で戻ってもかまわないし、外に出ただけで戻ってもかまわない。ただ、次の一歩だけをやる、という気持ちで行動すれば、気づいたらいつの間にか走り終わっているのです。
行動を分解してハードルを下げることは、ランニング以外にも、もちろん有効です。「腹筋をしなきゃいけないのにできない」と言っていた、ある俳優さんは「腹筋をする=何十回×何セットする」と決めていたため、始める時のハードルが高く、やる気よりも面倒な気持ちが勝ってしまっていました。
しかし、とことんハードルを下げ、まず「マットを敷いて寝転がる」ところから、やるようにしました。すると自然と、1回くらい、10回くらい、もう10回、ここまできたら...... と、もともとの目標回数をいつの間にかクリアできるようになったのです。
毎日勉強するぞ!と気負わず、まずは毎日ノートを開くところまで。書きたくなったら書く。書きたくならなかったら、そこでやめる。それを繰り返していると、自然と今日はやってみるか、あと1ページやってみるか、とクリアしていけます。
溜まった事務処理作業も、一気に全部やるぞ! と思わず、「とりあえず、ここまで」と、こまめに区切り、ハードルを下げて取り組みましょう。(くぼた茜)