「なんかイラつく......」どうしても苦手な相手、じつは自分を成長させるチャンスなのかも!?(くぼた茜)

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「あの人が悪い事をしているわけではないのに必要以上にイライラする」
「理由はわからないけどなぜだか嫌い......」

   自分以外の誰かに対して、そんなふうに感じる場面はありませんか?

   身近な人でなくても、たとえばメディアに出演している人や、SNSで公開される記事や画像についイライラ......。そんなこともあるかもしれません。

   私自身も「なんだかよくわからないけど、あの人がいるとイライラする! 気に入らない!」。なんて思ったことは数知れず。勝手にイライラして、勝手にストレスを貯め、「私がうまくいかないのはあの人のせいだ!」なんていうように感じていた時期もあります。

   一度や二度、たまにしか顔を合わせない相手であればよいのですが、同じ職場などで日々顔を合わせる相手だと、日々のストレスになりますよね。

   なぜ、そう感じてしまうのか――。そこにはきちんとした理由があります。

  • なんか、イラつく……
    なんか、イラつく……
  • なんか、イラつく……

人を「嫌い」と感じる理由は大きく分けて2つ

   誰しも、どうしても嫌いな人、苦手な人はいるのではないでしょうか。ふだんから、職場で顔を合わせますし、仕事を円滑に進めたいと思えば、そこはグッとこらえて接している。そんな人は少なくないと思います。

   しかし、じつはそんな相手には、自分を成長させるためのヒントが隠されています。そこに気付いて、自分を成長させていくことで、ストレスも減少されスムーズな人間関係が期待できるようになります。

   まず、人を「嫌い」「苦手」と感じる時は、大きく分けて2つのパターンがあります。一つは、「自分のルールを破る相手」。もう一つは、「自分と似ている相手」です。

   「自分のルールを破る相手」を、みていきましょう。

   人は生きていく中でさまざまな経験や情報を得て、自分のルール(価値観)が育っていきます。たとえば......。

・遅刻はいかなる理由があろうとしてはいけない。
・〇〇とは(上司とは、部下とは、後輩とは、先輩とはなど)こうあるべきだ。
・仕事中は〇〇してはいけない。
・人に甘えてはいけない。

など、人は無自覚にさまざまなルールの中で生きています。

   その無自覚のルールを破られたとき、「こうあるべき」→「こうしていない、こうならない相手」に対して葛藤が生まれ、人は怒りや不快な気持ちなどのストレスを感じます。

   たとえば、「仕事はつらくても弱音を吐かずにやり遂げるものだ」というルールを持った人と、「仕事でもつらい時は弱音を吐きながらでも、みんなで支え合いながらやるものだ」というルールを持った人が一緒に働くとなると、そこで互いに食い違いが生まれます。

   そこで大切なのは、まず自分の持っているルールを知っておくことです。そして相手も自分と同じように、自分のルールを持っているということを理解することです。

   自分自身が持つルールと相手が持つルールを理解できていないと、食い違いの原因がわからないがために、「なぜだか無性に腹が立つ!」なんていうことになってしまいがちです。しかし、あらかじめ相手のルールを理解しておくことによって、脊髄反射的ではなく、落ち着いて感情を整理することができるようになります。

   そう考えると、自分の価値観にそった職場を選ぶことも大切になってきますよね。

自分と似ているタイプの相手の対処法

   たいていの人は、前述の「自分のルールを破る相手」で収めたくなってしまうのですが、見逃せないのが「自分と似ている相手」である可能性です。

   「どうしても嫌いな人がいるんです!!」というご相談に対して、「その方はどんな方ですか?」と特徴を聞いてリストアップしていくと、「あれ? 私も同じことを言われたことがある......」なんていうケースは珍しくありません。

   自分の中の見たくない自分が具現化されて、目の前に現れてしまっているのです。それは気になって当たり前ですよね。しかし、どんな自分がいたとしても、それは決して悪いことではありません。自分自身も持っている部分であることを認めて、受け入れ、必要であれば成長の糧としていきましょう。

   もうひとつ、こんな場合もあります。「自分と似ていて、自分が本当はやりたいけど我慢している」相手であるケースでは、

「上司や先輩、異性に愛嬌を振りまいているのが許せない」
「人に対して何か注意したりしているのが気に障る」

なんていう、「心の底では自分もそれがしたいけどできない」というケースが少なからずあります。

   無性に嫌な気持ちになる、あの行動を「自分もやって構わない」と考えるとするといかがでしょう。最初は認めるのに勇気がいりますが、認めてあげると驚くほど楽になります。そうしたことをやる自分自身を、許してあげましょう。

   本当はやりたいことで、それが自分にプラスに働くことであれば、やればいいのです。やりたいけれど、今すぐにはできないことであれば、そのために努力すればよいのです。

   半面、やりたいけれど、それが自分の価値を下げることに繋がるのであれば、「やってもいいのだけど、自分のためにやらない選択をしている」と解釈しましょう。

   では、まとめです。どうしても苦手な相手が気になってしまう場合......

                    
(1)相手が持っている「自分のルール」を知っておく
(2)相手が自分と似てはいないか? を客観的に見る
(3)相手が自分に似ているのであれば、それを受け入れたうえで必要があれば理解し、成長の糧とする。
(4)自分がやりたいことをやっている相手であれば、自分自身にもそれをすることを許可する。 

   こうすることで、誰かに対する苦手意識やイライラが、自分を成長させることにつながります。

                                        

   さっそく心の筋トレ、してみませんか。(くぼた茜)

くぼた 茜
くぼた 茜(くぼた・あかね)
1987年生まれ。Bloomer's Salon代表。ON+OFF認定メンタルトレーナー
10代から地方でモデルとして活動。その後、ユニット活動で海外・日本全国のイベントに出演したほか、テレビCMや雑誌・新聞などで活躍した。しかし上京後、芸能界で活動する中でさまざまな緊張やプレッシャー、人間関係などのストレス負荷を受け、耐えきれずに挫折。メンタルヘルスの大切さを実感した。その経験を生かして、現在はメンタルトレーナーとして活動している。
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