「時間をかけて作成した資料。チェックを繰り返し、これで完璧だ!」
そう思って挑んだプレゼン本番。自分の出番が回ってくると、緊張して頭が真っ白に......。せっかく準備してきたことの半分も伝えることができなかった......。
そんな経験をしたことのある方、いらっしゃるのではないでしょうか。
そもそも、どうして緊張するのか?
広告代理店に勤める私の友人の、若かりし頃のこと。
「プレゼンなんて楽勝だよ!」
といつも通りに準備して、いざ会議室の扉を開けると、クライアントや競合する会社の役員クラスの方々がズラッと並んでいる......。
あまりの緊張に、そこからの記憶がまったくなく、今でもその経験がトラウマだといいます。
プレゼンだけでなく、会議での発言や初対面の相手と話すときなど、緊張するタイミングは人それぞれ。もし、緊張に囚われることなくいられたら、ご自身の可能性も変化していくのではないでしょうか。
ちなみに私は過去、「では、自己紹介をお願いします。」のひと言だけでも、手に汗をかき、心臓がドキドキしていました。
じつは「緊張」には原因があり、そして対処法があります。緊張がコントロールできるとわかっていたら、緊張におびえることなく、準備してきたものをしっかりと相手に伝えられ、ご自身や組織の目標達成にも大きく関わってくるのではないでしょうか。
そもそも緊張はどうして起こるのでしょう――。
緊張とは、人間がまだ動物だったころ、危険が訪れた時に自分の身を守るために起こる身体反応です。
・相手の動きに素早く反応するためにソワソワする。
・身を守るために筋肉が収縮して体が硬くなる。
・血液を体に送る為に心臓がドキドキする。
・岩や木に登って逃げる為に、手や足に汗をかく。
早口になってしまうのも、その場から早く逃れたいと思うために起こってしまうもの。頭が真っ白になってしまうのは、目の前の相手に集中するためです。
このように、「緊張反応」は本来、自分を守る味方であるはずなのです。