「終わり」のないクレームはない クレーマー「タイプ別」対策のツボを公開

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どのように毅然とすればいいのか?

   では、こうした脅し文句にどう対処したらいいのか?

   私が警察の現職時代に相談を受けたら、こうアドバイスしていた。

「ウーン、まだ恐喝とは言えません。しかし、不当な要求は断固拒否して、毅然と対応しなさい」

   毅然と対応する。悪質クレーマーには毅然とした態度で接することが重要であることは間違いない。しかし、どのように毅然とすればいいのか? 転職したばかりの私は途方に暮れた。正直なところ、「もういちど、警察手帳を手にしたい」と思ったこともあった。

   その後、さまざま葛藤を経ながらも、民間企業の渉外担当として数多くのクレームを処理するなかでノウハウを身につけることができた。毅然と対応することの難しさを痛感するとともに、どのようにすれば毅然となれるのか、その具体策を考えたからだ。

   そして、民間企業が目指す「顧客満足」を念頭に置きながら、トラブルを回避するための「危機管理」をどのように実践すればいいのか、自分なりの方法論を作っていった。

援川 聡(えんかわ・さとる)
1956年生まれ。大阪府警OB。元刑事の経験を生かし、多くのトラブルや悪質クレームを解決してきたプロの「特命担当」。2002年、企業などのトラブル管理・解決を支援するエンゴシステムを設立、代表取締役に就任。著書に『理不尽な人に克つ方法』(小学館)、『現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書』(ダイヤモンド社)など多数。
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