「ブラック上司」の正体 「臆病で怠惰で、わが身の可愛い凡人」だ

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はびこる「ことなかれ主義」

   今、さまざまなかたちで企業のリスクマネジメントが問われています。

   しかし、現実にはブラック企業の増加や問題社員などのトラブルが後を絶ちません。仕事上のリスクもハイレベル状態になっていることは間違いないのです。

   こうした社会状況の中でも職場には「ことなかれ主義」がはびこっています。 揉め事を嫌い、臭いものに蓋をしているのが社会の現実です。今は大丈夫でも、腰が引けた対応しかとれない組織は、トラブルやモンスターの標的になるリスクは高くなります。

   皆さんを悩ます、理不尽な幹部の共通点は自己保身にあり、「上向き」「内向き」あるいは「後ろ向き」な人はどんな組織にも存在します。つまり、問題が発生すると、まず現場の担当者を叱責し、早期解決を命じる。それが難しそうな場合は、誰かを責任者に仕立てて、経営トップから責任を追及されたときの逃げ道を用意しておくのです。

   しかし、彼らが本当の意味での「ブラック上司」なのかというと、そのほとんどは反社会的な特殊な人ではありません。「臆病で怠惰で、わが身の可愛い凡人」なのです。

   このように、目線(見方)を変えるだけでも、「心の不満・爆発の沸点」は違ったものになるはずです。(援川聡)

援川 聡(えんかわ・さとる)
1956年生まれ。大阪府警OB。元刑事の経験を生かし、多くのトラブルや悪質クレームを解決してきたプロの「特命担当」。2002年、企業などのトラブル管理・解決を支援するエンゴシステムを設立、代表取締役に就任。著書に『理不尽な人に克つ方法』(小学館)、『現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書』(ダイヤモンド社)など多数。
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