ストレス解消には「有酸素運動」が効果的、という話を前回紹介しました。しかし、いざ「運動しよう」と意気込んでみるものの、結局は三日坊主で終わってしまった人も多いでしょう。今回は、忙しい人が運動を続けるコツをお伝えします。
ハードルを低くして達成感を積み重ねよう
働く人が運動を続けられない理由として聞こえてくるのは、「運動する時間がない」という声です。多忙なビジネスパーソンがまとまった時間を確保できないのは、ある意味で当然のことかもしれません。
しかし、自分で決めたことがやり遂げられないときほど、ストレスが溜まるものはありません。自己評価が下がり、いろんなきっかけでストレスを感じやすくなります。そうすると、そもそも「運動しよう」と意気込んだこと自体がストレスの原因になるという本末転倒になってしまいます。
逆にいえば、どんなに低い目標であっても、それをクリアした達成感を積み重ねることが、溜まったストレスを解消し、ストレス耐性を高めることにつながるのです。一番の敵は、
「どうせ続けられないよ」
という自己評価の低さ。これがある限り、運動を続けられないどころか、始めることすら億劫になってしまいます。
例えば、健康増進のために「1日30分の運動を」という意見がありますが、これは「30分間続ける運動」でなくてもよいと考えましょう。実際「合計で1日30分」になれば、分割して行っても運動の効果は同じとも言われています。
また、健康のためには1日の運動量よりも、1週間の運動量の合計の方が重要とされています。「1日1万歩を毎日続けて」と決めずに、「1週間で5万歩になるくらいの運動になればいい」と考えてもよいでしょう。
日常生活の中で運動量を稼ぐコツ
運動は、スポーツウエアに着替えて取り組むものばかりではありません。皆さんの日常生活の中にも、運動量を稼ぐチャンスがたくさんあるはずです。短時間の運動でも、積み重ねれば「合計で1日30分」の効果があると思えば、
「社内はエレベーターじゃなく階段を使えば、少し運動量が稼げるかな」
「駅ではエスカレーターをやめれば、ちょっと得だな」
「今日は時間があるから、途中下車して1駅手前から歩いてみるか」
と、少しずつ運動量を稼げそうな気がしてきませんか?
また、運動によって「目標を達成する」と考えることも、ゲーム感覚で続ける近道となります。まずは最新の健康診断の結果を引っ張り出して、次の診断までの目標を立ててみましょう。
例えば、「体重を○キロまで減らしてみよう」という目標はどうでしょうか。日常生活の中でコツコツと運動量を稼ぎ、ときどき体重計に乗って確認できます。意識して運動すれば成果も目に見えてきて、目標を達成したときには喜びが得られます。
ただし、健康診断で異常値がある方や持病のある方は、必ずお医者さんに相談して、くれぐれも無理のない運動にとどめておきましょう。