韓国で「3割30本100打点」の元阪神助っ人、日本では失敗...監督は獲得慎重、それでもGMが「復活確信、果敢に勝負」

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   韓国プロ野球(KBO)リーグのKTウィズに所属する元阪神タイガースのメル・ロハス・ジュニア外野手(34)が、2024年10月1日に行われたポストシーズン進出をかけたSSGランダーズとの5位決定戦で2本の本塁打を放ち、チームを勝利に導いた。

  • 韓国で復活したロハス(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
    韓国で復活したロハス(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
  • 韓国で復活したロハス(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

20年にはKBOリーグで47本塁打、135打点

   ロハス・ジュニアは初回、左中間スタンドに先制ソロを叩き込んだ。チームは5回に逆転を許すと、8回にも失点した。

   1-3で迎えた8回裏、無死1、3塁の場面でロハス・ジュニアに打順が回ってきた。ロハスが放った打球は再び左中間スタンドに吸い込まれ、逆転に成功。9回はリリーフが踏ん張り、4-3で勝利したKTウィズがワイルドカード決定戦に進出した。

   今シーズン、古巣KTウィズに復帰したロハス・ジュニアはレギュラーシーズンでもチームに大きく貢献した。打率.329、32本塁打、112打点を記録し、出塁率と長打率を合わせたOPSは、0.989だった。

   ロハス・ジュニアは10年に行われた大リーグのドラフトでピッツバーグ・パイレーツに指名され入団するも、大リーグに昇格することなく17年6月にKTウィズに移籍した。

   17年シーズンは、途中加入にもかかわらず83試合に出場して打率.301、18本塁打、56打点を記録。18年には43本塁打を放ち、20年には打率.349、47本塁打、135打点と、驚異的な数字を残し、本塁打王と打点王の2冠を達成した。

   韓国での打撃が評価され、20年オフに阪神に移籍。打線の軸として大きな期待がかかるも、来日1年目は60試合の出場にとどまり、打率.217、8本塁打、21打点。翌22年シーズンは89試合に出場して打率.224、9本塁打、27打点だった。

   22年オフに自由契約となり、23年シーズンはメキシカンリーグでプレー。そして、24年に古巣KTウィズに復帰した。

「ロハスを再び連れてくること自体が冒険だった」

   日本で結果を残せなかったロハス・ジュニアをなぜKTウィズは再び獲得したのか。スポーツメディア「スポーツ朝鮮」は、球団関係者の話を交えて古巣復帰の経緯を、次のように解説した。

   「ロハスは20年レギュラーシーズンMVPを受賞した最高の選手だった。しかし、日本の阪神タイガースに入団した後、残酷な失敗を味わった。その間、歳を取り、実戦感覚も落ちていた。そんなロハスを再び連れてくること自体が冒険だった。実はイ・ガンチョル監督も最初は半信半疑だった。しかし、ナ・ドヒョンGMが説得に乗り出した」

   記事によると、ナGMは日本での失敗を結果だけで評価しなかったという。

   ナGMは招聘当時、同メディアの取材に対して、こう語ったという。

   「ロハスが日本に渡った時、コロナ禍で慣れない土地に適応するのに苦労した。少し不調だとチャンスがない日本で自信を失ったようだ。しかし、2年目の終盤、日本の舞台に適応する姿を見た。結局、退団という結果を変えることはできなかったが、実力の問題ではないという結論を出した」

   ロハス獲得にあたり、KTウィズのスカウトは、23年にロハスがプレーしたドミニカ・ウィンターリーグに足を運び、細心の注意を払ったという。

   記事では「日本で失敗した選手が韓国に戻ってきて活躍すれば、リーグのプライドが傷つくかもしれないが、ロハスがKBOリーグで復活することを確信し、果敢に勝負をかけた」と説明した。

   ロハス・ジュニアの活躍でワイルドカード決定戦に進出したKTウィズ。ワイルドカード決定戦は、レギュラーシーズン4位の斗山ベアーズと行われる。先に2勝したチームが準プレーオフに進出し、レギュラーシーズン3位のチームと対戦する。

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