プロ野球ロッテの元監督で野球解説者の伊東勤氏(61)が2024年7月1日にユーチューブを更新し、ロッテ佐々木朗希投手(22)に苦言を呈した。
佐々木は今シーズン9試合に先発して5勝2敗、防御率1.96、クオリティスタート(QS=6回以上を投げて自責点3以内)達成率は77.8%だ。
「1年間通して働くということもない」
先発ローテーションの一角としてチームに貢献する一方で、今シーズンここまで2度出場登録を抹消されている。
6月13日に右腕のコンディション不良のため、出場登録を抹消された。5月28日に続いて今シーズン2度目の抹消で、6月8日の広島戦以来、マウンドから遠ざかっている。
将来的に大リーグ進出を目指す中、日本球界で1年を通してプレーできていないのが現状だ。伊東氏はこのような状況に不満げに、次のように苦言を呈した。
「千葉ロッテは十分Aクラス、優勝を狙えるだけの戦力。特に投手陣の力はあると思います。この中で頑張っているのは、佐々木朗希という名前を最初に挙げたいのですけど、彼がなかなかね。1年間通して働くということもないですし、将来的にはもちろんメジャーリーグというのを頭に入れながらやっていると思いますが、見ていてちょっと残念だなという気はしますね」
「まずは日本の野球でしょう」
そして佐々木の調整法を疑問視し、こう続けた。
「急に登板回避になったりとか、あれだけいいピッチングをしていたのに『どうして抹消になったの?』とかありますし。一体どこを見てやっているのか。将来的にはもちろん、メジャーでいいんでしょうけども、まずは日本の野球でしょう。チームのためでしょう。チームを優勝させるためにピッチャーの柱として、投げる試合は負けないくらいの気持ちでやってほしい。やっているかもしれませんけど、調整方法ひとつにしても『あれっ?』というような、クエスチョンがつくのがけっこう多い」
佐々木は昨オフ、ロッテとの契約合意を受けて開いた記者会見で、将来的に大リーグでプレーしたいとの意向を明かした。スポーツ紙などの報道によると、球団にも希望を伝えているという。
このような状況を踏まえ、伊東氏は佐々木のチーム内での立場を心配しつつ、私見を述べた。
「チーム内でどういう立ち位置にいるか分かりませんけども、ひとりだけ蚊帳の外は困る。シーズンを戦っていく中で、みんなと一緒に戦っていくのが野球の形だと思いますから。そういうふうに思われないように、この先態度も含めてやってほしいなと思います。出れば完全試合をする男ですから、もうちょっと頑張ってほしいですね」
今シーズンでプロ5年目となる佐々木のこれまでの最多登板は22年の20試合(9勝4敗、防御率2.02)。23年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場し、世界一に貢献した。シーズンでは15試合に登板し7勝4敗、防御率1.78だった。