バス運転手の夏休みを1日1万円で買い取り 横浜市が人手不足で苦肉の策、違法性は否定

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市交通局「支給額が見合わないと考えれば、夏休みを取ってもいい」

「違法性は、まったくありません。有給休暇の買い上げなら違法になりますが、公務員には、特別休暇がプラスされており、その1つに夏季休暇があります。それに代わる支給をありがたいと思う職員もいると聞いており、労働組合にも提案して円満に合意しています」

   夏休み買い取りを考えた理由については、こう話した。

「乗務員には、民間と同様に、有給休暇を年間20日付与していますが、使い残す人が多いため、例年は3月に取得が集中します。6~9月に取得できる5日間の夏季休暇を取らなければ、有休で夏休みを取る人が増えるため、3月に人手が足りなくなるのをある程度は防ぐことができると考えました」

   2024年問題などによる人手不足は深刻だといい、4月1日のダイヤ改正で市営バスを減便したほか、まだ不足が続いて、同月22日に保土ケ谷営業所で2回目の減便を実施したという。

「どの営業所も、人が足りておらず、このままでは年度末にもっと足りなくなると危機感を持っています。人が少なくなると減便になってしまうため、市民の足を守りたいと考えました。乗務員から反発の声は聞いていません。5万円では見合わないと考える場合は、夏季休暇を取ってももちろんいいわけです」

   市の交通局では、有給休暇も夏季休暇も取りやすくしており、本庁では有休がなかなか消化できない職員もいるが、バスの乗務員はどちらも計25日間完全消化しているという。

「こうした取り組みは、他の自治体ではあまり聞いておらず、独自に考えて行うことにしました。しかし、あくまでも緊急避難的に行うものです。乗務員が集まらなくなることも考えられますので、やりたいわけではありません。来年度は、人手を確保して、こうしたことをやらないようにしたいと考えています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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