「お通しの砂糖菓子と思った」驚きも 「圧縮おしぼり」飲食店にじわり浸透、人気の背景を探った

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実際に提供する飲食店でも大好評

   大黒工業によれば、従来の使い捨ての紙おしぼりは、乾燥などを防ぐために、温めたり冷やしたりしての利用は推奨していない。また、品質維持の観点から余分な成分を添加することを控えているという。

   一方で圧縮おしぼりは、使う場面に合わせて温かいお湯や冷水を含ませることが可能なうえ、レモン水を含ませるなど「様々なおもてなしにご利用いただける」という。

   茨城県つくば市のカフェ「アオイオト」は22年4月から、圧縮おしぼりを採用した。取材に対し、代表の鈴木佳代子さんは「生地がしっかりしていてプラスチックのゴミも出ないので良いことだけです」と述べる。

「提供の際には必ず使い方、こちらはおしぼりになりますとご案内をします。
初めて目にする方はとても感激していたり、動画に収めている方もいたり、とても喜ばれていて、提供するたびこちらも楽しい接客となっております」

   アオイオトでは、鈴木さんの友人の家具職人がデザインした専用のプレートにおしぼりを添えており、店の雰囲気づくりに役立てている。今後も提供を続けていきたいという。

   北海道札幌市のラーメン屋「とくいちNouilles Japonaise」は、23年2月2日のオープンと同時に圧縮おしぼりを導入した。オーナーの磯部拓也さんは、「お客様に喜んでもらえるだけでなく、場所を取らずにコンパクトにしまえて便利です」と話す。

「当店の監修に携わったフレンチレストラン『Le Musée』で提供されている圧縮おしぼりを採用しました。
当店のラーメンを、洗練された料理として楽しむためお客様の心を整えていただく効果があると思います。おしぼりに含ませる水はトドマツの香りを添えており、北海道らしさを演出しています」

   オープンから1か月も経っていないものの、SNSには「お上品美味しかった〜 お湯かけたら膨らむおしぼりがイリュージョンみたいで楽しかったな」などの口コミが寄せられている。

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