米紙ワシントン・ポストの記者が2021年7月31日にツイッターへ投稿した、東京都内の「居酒屋」で撮ったとみられる写真が物議を醸している。
写真には、多くの人が店内でマスクをつけず飲食を楽しむ姿が映っている。投稿によれば、時短営業の対象となる20時以降も店内の混雑ぶりは変わらず、ほとんどの人は店内のテレビで東京オリンピックの試合を観戦していたという。
「数分前に席に着いた人もいる」
写真を投稿したのは、ワシントン・ポストのミシェル・イェ・ヒー・リー記者。東京五輪期間中は自身のツイッターで、取材の様子をポストしている。開会式が行われた7月23日には国立競技場の前に群がる人々の姿を捉え、28日には福島県で行われた野球の取材に訪れたことを伝えている。
7月31日夜、リー記者は2枚の写真を投稿。いずれも、東京都内の居酒屋で撮られたとみられるものだ。多くの人がマスクをつけず、飲食を楽しむ姿が映っている。リー記者は、写真の状況を次のように説明した。
「東京都の緊急事態宣言のガイドラインに沿って20時に店を出たが、それでも...満席だった。数分前に席に着いた人もいる。ここにいるほとんどの人は、オリンピックサッカー男子の準々決勝、日本対ニュージーランド戦を見ている」(編集部訳、以下同)
投稿は8月2日までに1万2000のリツイートを集めるなど、ツイッター上で広く拡散された。海外在住とみられるユーザーからは、こんな反応が寄せられている。
「クレイジーだ! 日本では今週、COVID19の記録的な感染者が報告されたばかりだというのに、レストランの客がマスクをつけずに近くに座っていてもいいというのか?」
「今、社会の歯車が外れつつあるのかもしれません。もう誰も気にしていないようです」
「これは問題だ。誰も耳を傾けない。誰もがルールに従わなくていいと思っている。あなたはそうではありません...」
31日の東京都の感染者数は過去最多となる4058人だった。