東京、西荻窪駅から徒歩3分ほど。雑居ビルの3階に、共通の趣味を持つ人々の憩いの場となっているバーがある。好きなキャラクターや芸能人をイメージしたカクテルを提供することで知られる「CafeBarKirin(カフェバー キリン)」だ。
同所は2021年4月11日に閉店することとなった。SNS上では「すごいショック」、「いつか行こうと思っていたのに...」と惜しむ声が広がったが、実際はリニューアルオープン。5月には、現在の人気メニューを引き継いだ新店舗を開くという。
J-CASTニュースは、CafeBarKirinにリニューアルの理由や背景について尋ねた。
「もっと沢山の方々に楽しんで頂きたいと考え、コンセプトの切り替え」
2015年2月1日にオープンしたCafeBarKirinは、主にアニメやゲームが好きな人々の間で親しまれてきた。看板メニューは「イメージカクテル(キャラカク)」。好きなキャラクターや芸能人、ペットなどの性格や特徴を、用意されたオーダー用紙に記入すると、店員がそのイメージにあわせたカクテルを提供する。ノンアルコールでも注文可能で、お酒が苦手な人からも好評だった。
CafeBarKirinのオーナー・原田明日美さんによれば、キャラクターの誕生日を祝うオフ会などにも活用されていたという。スタッフもアニメやゲームに精通していることから、スタッフと話すために来店する人も多かったとのことだ。
そんなCafeBarKirinが閉店すると3月11日、店のツイッター上で発表された。CafeBarKirin は4月11日に6年の歴史に幕を下ろし、5月3日からは同住所に「inf(インフ)」と名を改めた新店舗を開く。この背景について、原田さんは「この社会情勢の中で改めて当店の立ち位置を考えた」と話す。
「オタク向けのBARとして始まったということもあり、どうしても『オタクじゃないと行っちゃダメなのかな』というご質問を頂くことも多くお客様の窓口が狭くなっていたなと。
そんな中、世界中に暗いニュースが飛び交う時代になり私たちが出来る社会貢献として少しでも多くの方に『楽しい』という思い出をご提供していきたいと思うようになり、今まで沢山の方から絶賛のお声を頂いていた『イメージカクテル』をオタクに限らずもっと沢山の方々に楽しんで頂きたいと考え、コンセプトの切り替えに至りました」