タイ・バンコクで日本人向けに発行されているフリーペーパー「週刊ワイズ」の連載で、現地の女性に「行き過ぎた『辛口批評』」をしたとして、発行会社が2019年9月27日、「ご本人を含め不愉快な思いをさせてしまった皆様に深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
連載をめぐっては、SNS上で日本国内から批判が集まっていた。
「キャンギャル気取りもいいところだわ」
週刊ワイズは2006年発行の日本語のフリーペーパーだ。公式サイトによれば、「バンコク在住日本人のNo.1情報源」として、週に3万2000部を発行。バンコクおよび近郊都市8000か所で配布する。アイドルグループ「BNK48」の日本人メンバーを起用した特集など独自記事に加え、共同通信、時事通信、デイリースポーツなどの配信も受ける。
問題視されたのは、「バンコクの街角美人をご紹介!」と銘打った連載企画「ちゃお!バンビーナ」。現地の女性の名前と顔写真とともに、年齢、日本人男性のイメージ、好きな男性のタイプなどを紹介する。鹿のようなキャラクターによる辛口コメントが加えられているのが特徴だ。
そのうちの一つ、タイ人とみられ女性に「いくらキメても時代錯誤のイタイ女」「肩丸出しでバイクに腰掛けて、キャンギャル気取りもいいところだわ。しかも老け顔なのに厚塗りしてるから、無理してる感が丸出しじゃない。誰も注意してくれる人がいないのが可哀想だけど、いい大人なんだから自分をもっと客観視しなさいと」との批評がされた記事がツイッターに投稿されると、日本人からやり過ぎとの批判を浴びた。
ほかの女性にも辛辣な評が
週刊ワイズのウェブ版で別の記事を見ると、やはり辛口な批評が目立つ。
「スキのある顔立ちだこと。周りから『天然』って言われているでしょうね(中略)でも私はお見通しなの。その『天然』は造りものって」
「Notリア充? 現実逃避で鮮やか金髪に」
「羨ましいくらい、若さが炸裂したファッションね。でもチェリー柄を選ぶだなんて、きっと隣りに誰かいないと寂しいタイプなんでしょう」
批判を受けて、週刊ワイズは27日にツイッターで「行き過ぎた『辛口批評』に関して、ご本人を含め不愉快な思いをさせてしまった皆様に深くお詫び申し上げます」と謝罪。「現在、ご本人と直接連絡をしております」と説明した。
また、同コーナーは中止し、すでに公開した記事は削除したとも報告した。