「少女時代」スヨンらもネットで支持
とは言え、韓国の小説は日本の市場ではきわめてマイナーな存在だ。版元の筑摩書房はK-POPのガールズユニット、RedVelvetのアイリーンがこの本を読んだと発言したことや「少女時代」のスヨンが「女性という理由で受けてきた不平等なことが思い出され、ショックを受けた気分だった」とネットでコメントを出したことが、日本のファンを通じて影響しているのでは、と見ている。
紀伊国屋書店新宿本店では500冊を売上げ、青山ブックセンター本店、丸善丸の内本店など、東京都内の主要書店の文芸書ランキング1位に入り、22日(2018年1月)現在、5刷、5万7000部と急伸している。
このため、日本の読者にも応えようと、著者のチョ・ナムジュンさんが2月19日に来日し、芥川賞作家・川上未映子さんと対談するトークイベントが紀伊国屋ホールで開催されることになった。
学校や就職という人生の重大な局面にあって、女性がハンデを負うのは韓国も日本も変わらないという共通点が日本の読者の琴線にもふれるようだ。
政治・外交の緊張をよそに、文学の「韓流ブーム」になるか、関係者は注目している。