阪神は2018年10月4日、ホーム甲子園のヤクルト戦に1-2で負け甲子園7連敗となった。これでCS進出が完全消滅し、2年ぶりのBクラスが決定。今季、甲子園で今季37敗目となり、1995年のワースト記録の38敗まであと1に迫った。
四回、2死一、三塁から星投手が右前適時打を放ち、ヤクルトが先制した。阪神は五回に代打・鳥谷のタイムリーで同点にするも、九回にドリスに一発を浴びて敗戦。終盤、逆転出来ない貧打、そして抑えきれない投手陣。今季の阪神を象徴するような試合だった。
巨人・高橋由伸監督が成績低迷の責任を取る形で今季限りでの辞任を表明したことを受け、ネットでは「金本監督も責任を取って辞任するべき」、「なんで阪神は金本監督をクビにしないの?」などの書き込みが殺到しているが、現時点で球団の動きは見られない。
優勝果たせない若き指揮官
金本監督と高橋監督は、ともに就任3年目のシーズンだった。この3年間の金本監督の成績は、4位、2位、Bクラス(4位以下)確定。一方の高橋監督は2位、4位と順位を落としたものの、今季は10月4日時点で4位DeNAに1ゲーム差をつけ3位を死守し、CS進出の可能性を残している。
野手出身で指導者としての経験がないままに監督に就任したことも共通する。阪神、巨人ともに若返りを図って金本監督、高橋監督を起用。長期的なチーム作りを見据えてチームを託したが、2人の若き指揮官は優勝という結果を残せなかった。
阪神フロントは、金本監督続投の意向なのだろう。スポーツ各紙は2018年10月5日付の紙面で、西武、中日で活躍した和田一浩氏を打撃コーチに招へいすると報じた。東北福祉大出身の和田氏は、金本監督の後輩にあたり、気心の知れた仲。球団は早くも来季の金本体制強化に着手している。
球界の盟主を自負する巨人の監督には常に優勝が求められる。高橋監督が辞任したのも3年間、優勝から遠ざかったためであろう。一方、阪神の監督には何が求められるのだろうか。