妻と「空港で出会った」の真偽は
【疑問(1)死の直前の様子】
死の直前の野崎さんについては、普段と変わらなかった、との声もある一方で、死の4日前に会った知人はろれつが回らず、脂汗を流すなど、異常な様子だったと指摘する。
また、親交のあった「週刊現代」記者は、死の前日、そして当日の16時ごろ「会って話したい」と切羽詰まった様子の電話を受けたとつづっている。遺体発見の6時間前だ。なんらかのトラブル、あるいは死を予見していたとも取れる。
【疑問(2)妻の言動】
55歳年下、22歳の妻とは、2月に結婚したばかりだった。著書では、空港で転んだところを助けられたのがなれそめ、と語っていたが、6月7日発売の「週刊文春」「週刊新潮」はそろって、知人男性経由の紹介だったとしている。
その妻は、葬儀の席でスマートフォンをいじるなどしていた、などといった振る舞いがたびたび報じられている。また、予定されていた挙式が中止となり、野崎さんとも4月に入ってようやく同居したとされるなど、2人の仲の実際は憶測が飛び交う状況だ。メディアに対しても、一貫して沈黙を貫いている。
【疑問(3)家政婦の証言】
妻とともに遺体を発見した家政婦の女性は、以前からの野崎さんの知人で、17年から野崎家で働くようになったという。事件発覚以来、メディアに積極的に登場し、多くの情報を提供している。
一方、謎(2)にもあるとおり、「物音」の時刻など、途中でひるがえした証言も。事件に関して積極的に発言している元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏も、テレビ番組でその発言に違和感を表明している。
【疑問(4)覚醒剤の入手ルート】
事件の舞台となった和歌山県田辺市は人口7万人余りの小都市、違法薬物を購入するのは困難と指摘される。覚醒剤を入手可能な人物自体、かなり限られてくる。
前述の家政婦は、元交際相手が所持していた品、との見方を示し、野崎さんの部屋の引き出しから覚醒剤が出てきた、と説明している。ただ、「週刊文春」などでは、部屋からの覚醒剤発見という事実そのものに否定的な関係者の談話を掲載している。