観光土産を開発・卸売している北海道の会社が、人気アニメ「けいおん!」などのキャラクターをトレースし、「ご当地萌え」の商品とうたっているとの疑惑が出ている。この会社は、著作権侵害の可能性を認めて謝罪し、商品回収を始めた。
疑惑が指摘された会社は、北海道石狩市の日本観光商事。そのホームページを見ると、北海道、東北、関東などの土産店約1000店と取引して、自社開発商品を卸しているとある。
「けいおん!」の1シーンをそのままトレースした疑い
民放キー局のテレビ番組でも、その「ご当地」商品はたびたび紹介されているようだ。
疑惑が指摘されたのは、2ちゃんねるのスレッドなどだ。2011年6月9日にスレが立ち、大阪をイメージした「なにわ萌え」のキャラが、「けいおん!」のヒロインにそっくりではないかとの書き込みがあったのだ。
早速画像の検証が始まり、「けいおん!」の1シーンをそのままトレースした疑いが強まった。実際、画像を重ね合わせてみると、ほとんどピッタリ符号したというのだ。
さらに、東京・秋葉原をイメージした「アキバ萌え」、京都・新撰組をイメージの「誠萌え」が、人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のヒロインとデザインが一致すると指摘された。このほか、沖縄や北海道の「ちゅら萌え」「ピリカ萌え」が、ゲームがアニメ化された「うたわれるもの」のキャラをトレースしているとされている。
これらの萌えキャラは、ドロップスやガム、マウスパットなどの商品になっているようだ。
これらの指摘が出た後、商品を出している日本観光商事では、サイト上でこの日のうちに、お詫び文を出した。