台湾、握手の代わりに「拱手」を! 三国志でよく見る「あいさつ」、新型コロナで再注目

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   新型コロナウイルスの蔓延が深刻な中、台湾から握手の代わりとなる挨拶の仕方が拡散されている。

   その名も「拱手(きょうしゅ/こうしゅ)」または「拱手の礼」。映画「レッド・クリフ」をはじめとする中国時代劇でおなじみの、拳を手で包み、お辞儀をするという手法である。

  • 嘉義市サイトに掲載された「拱手不握手」などを呼び掛ける画像
    嘉義市サイトに掲載された「拱手不握手」などを呼び掛ける画像
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「握手ではなく拱手を、皆で手を洗おう」

   「拱手不握手」というワードは、何も新型コロナの影響で生まれたものではない。台湾ではSARSの流行以降、度々標語として用いられており、語呂の良さから広く国民に知られている一言である。

   今回主に使われているのは「拱手不握手,大家勤洗手」(握手ではなく拱手を、皆で手を洗おう)だが、このほかにも「拱手不握手,才算好朋友」(握手ではなく拱手を、それでこそお友達)、「拱手不握手、肥皂勤洗手」(握手ではなく拱手を、石鹸で手を洗おう)といったバージョンも存在している。なお、台湾でも「いい方法じゃん!」と話題になっており、若者同士では冗談交じりに「やあやあ!」と拳を包み、時代劇風に挨拶する者も見受けられた。

   この「拱手」が現地メディアに大きく取り上げられるようになったのは、1月の下旬、中国で新型コロナウイルスの被害が報告されるようになったタイミングだ。

   台湾では春節行事の一環で政治家たちがお寺を参拝、集まった支持者と握手で触れ合うイベントが定番としてあるのだが、今年は感染防止のため「握手は取りやめたほうがいいのではないか」という意見が噴出した。しかし、口頭の挨拶だけでは味気ないと思った蔡英文総統やその他の政治家たちが次々と「拱手」で挨拶を行うようになったのがキッカケだろう。

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