自転車交通違反へ反則金を科す「青切符」の導入が検討され、今月末から有識者による検討会が始まる。自転車交通違反増が背景だが、実際の状況はどうなのか。今日8日(2023年8月)の「モーニングショー」はスタジオに専門家を招いて詳しい話を聞いた。
専門家「歩道を走っていいというルールが間違い」
番組が都内道路を取材すると、信号無視やスマホ操作しながらの運転、歩道で歩行者の間をすり抜けて走るなど、2時間で50台以上の危険運転が確認された。街頭インタビューでは「自転車がぶつかってちょっと骨折。一ヶ月くらい痛い思いをしました」という声も。昨年起きた自転車が関係する死亡・重傷事故7107件のうち、7割超で自転車側に交通違反があったという。
小林成基さん(自転車活用推進研究会理事長)「違反をしても誰も止めない、取り締まれないということが続いている。大丈夫だろうと思い込んでいる。赤信号でも『良いだろう』といっちゃう。早く食い止めなければいけない。自転車が歩道を走るが、歩道を通って良いよというルールを作ったのが間違い。自転車は車両という意識改革が必要」
菊間千乃(弁護士)「小さい頃、自転車は歩道を走っていいと思っていた。自転車の立ち位置が難しい」 玉川徹(テレビ朝日元社員)「自転車は歩行者の一部だと思っている人が相当いる。この状況なら青切符仕方ないと思っている」
自転車の青切符・赤切符の線引きはどのあたりになるのか。高山俊吉弁護士は「信号無視」「一時不停止」「逆走」徐行せずに歩道通行」「スマホ操作しながらの運転」「無灯火」などが青切符、「遮断踏切立ち入り」「飲酒運転」などが赤切符になると予想する。警察庁も青切符対象として「信号無視などが想定されている」としている。
玉川徹「自転車を運転する人は信号無視が悪いことだとわかっているが、歩道をスピード出して走るのは悪いと思っていないと思う。ここに青切符導入されることに大きな意味がある。『歩道を走るときはゆっくり』という意識が定着する必要がある」
菊間千乃「意識を変えるのはいいが、自転車レーンの整備も大事」
MCの羽鳥慎一「根本解決は歩道を通らなくてもいい状況にしていく」
傘をさしながらの運転はどうか。高山弁護士は「道交法で禁じられていないので対象外になるのでは」と予想する。
小林成基さん「法律的にはこの通りだが、新しいルールを作ろうとしている。目立つもの、明らかにアウトなものはぜひ(青切符の)対象にすべき。反則金金額は電動キックボードと同程度で良いと思う」
自転車の取り締まりには「本人確認のやり方」「外国人旅行者の取り締まり」「取り締まり対象年齢設定」など課題も多く、今後議論や検討が進められることになる。
(みっちゃん)