【どうする家康】淡い恋心を隠し、強くあろうとしたお市(北川景子)の悲哀 SNS「切ない」「泣きました」

   NHKの大河ドラマ(どうする家康)8月6日(2023年)放送回。浜松城へ無事帰った家康(松本潤)の一方で、秀吉(ムロツヨシ)は織田家の実権を自分のものにしようとしていた。そんな秀吉の動き制するために、お市(北川景子)は柴田勝家(吉原光夫)との結婚を決意。秀吉と勝家の対立が深まりいよいよ激突へ。(ネタバレあり)

  • NHK「どうする家康」番組サイトより
    NHK「どうする家康」番組サイトより
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気味悪さ加速、悪魔なムロ秀吉

   織田信長の死によって織田領の支配力がなくなった。乱世は続き秀吉編へと突入である。狂気の信長の横で、ムロ秀吉の表情はどこかコミカルだったのが、どんどん気味悪くなる。明智の首に対して「一番いい顔しいている」と言った時も、柴田と結婚した市に対して、自分のものにならないと女とし、「愚かな女」と吐き捨てた時の表情も、悪魔なムロ秀吉だった。

   柴田と市の結婚から滅亡まで一気に展開して早い。秀吉と柴田勝家は賤ヶ岳で決戦ののち、最後は北ノ庄城に籠城。お市さんの姿が黒装束だったのが印象的。どアップで映された凛々しい北川さんの表情が美しく、まじまじと見てしまった。お市さんが待っているのは、誰よりも好きな家康。幼いころから一緒に過ごした愛しい人なのである。

   幼い娘の時に「いつになっても助けに来る」と言った家康のことをずっと想い続けているお市。特別なことではない。普通の乙女心ではないか。家康との関係は幼馴染というだけで、最後までゼロの関係だからこそ、幼いあの頃のまま心に残る人なのであろう。

   お市はそんな淡い恋心を隠すようにして、織田家の娘として強くあろうとした。「織田家の娘」であるために、嫁ぐ度に旦那に死なれてしまうお市。最後は悲哀を感じる場面だった。ネットでは「お市さんが再婚したと思ったら逝ってしまった」「家康との恋愛、ありとおもいます」「家康を待ち続けるお市ちゃん切ない」「お市さまの最期見届けて泣きました」など投稿があった。

   松潤家康はお市さんのことを想いながらも動こうとしなかった。この辺りが情念に狂っている秀吉に比べて地味。しかしお市の自害を聞いて家康の狙いは秀吉と決まった。まだまだ続く天下争いに期待したい。

(Y・U)

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