夏休みになり、海へ繰り出す人たちが多いが、水の事故も多発している。海で溺れそうになったら、事前にするべき対策とは? 25日(2023年7月)の「ZIP!」の「?よミトく!」が特集した。
昨年7月~8月の水難者は600人超え
「まずは全国の水難事故の数をみていきます」。MCの水卜麻美アナが切りだした。
警察庁によると、昨年7~8月の水難者は638人。うち228人が死者・行方不明となった。発生場所は、海が314人、河川が277人。海では、死者不明が113人。
水ト「では、海で溺れそうになった場合、どうしたらいいのでしょうか?」
中央大学研究開発機構の石川仁憲教授は、「むやみに岸などまで泳がず、浮いて助けを待つことが重要」。水ト「背浮き、と言って、手足を広げてあおむけで呼吸を確保する、ことがあります」。「このように、体力を温存して救助を待つ、ことが大切になります」。
ただ、実証実験から、波などが大きいと「背浮き」は難しいことがわかっている。
日本テレビのスタッフが、プールで、「背浮き」を安定して続けられるか、実験をしたところ。風や波がない状態では、顔が水面に出ているが、「40センチの波と4.5メートルの風」があると、浮いていることが難しくなってしまった。
その結果、
1)波や風があると、安定した背浮きは「難」
2)顔に水がかかると呼吸が「難」である、
ことがわかった。
では、1分間あたり「何回、顔に水がかかるか」を調べたところ、
1)波がなければ、0回。だが、波があると平均20.2回
2)浮力のある2リットルのペットボトルをもつと平均10.1回
3)ライフジャケットを着用している場合は、平均3回
だった。
水ト「安定して浮くことができる、ライフジャケットを着用してほしいですね」
「ただ、ライフジャケットもサイズが合わないと、抜けてしまうこともあり、背浮きにしても、海の場合は安定して浮くのは難しい場合もあります。イカ泳ぎといって、手足を動かしてお腹を上にして、顔を上げて浮き続ける方法もあります」
事前に防ぐには、ライフセーバーが常駐する海水浴場を選ぶこと。家を出るときには、行き先や帰宅時間を家族などに知らせる。海に入るときは、沖に向かう風や海水の流れ、波の高さ、急に深くなる場所など地形や天気の変化にも要注意、などと伝えていた。
(栄)