7月2日(2023年)、札幌すすきののホテルで頭部が切断された男性の遺体が発見された事件。男性の同行者がホテルを出た時間帯に男性携帯電話の電源が切られたことなど新たな事実も判明しているが、いまだ犯人像は謎に包まれている。今日7月10日の「モーニグショー」はスタジオに専門家を招いて話を聞いた。
「従来の想定で考えるのは難しい」
雨宮正欣(法科学研究センター所長)「(同行者について)女性の服装をしているとか、女性の声とか、歯にものがはさまったような言い方をしている。性別自体もはっきりしていない。捜査の初めのところで違うところにはいってしまって、時間がかかっていることも考えられる」
桐生正幸(東洋大学教授)「そもそも殺人はエネルギーが必要な行為。興奮状態であるはずなのに冷静にできるということが捜査難航のカギになっている」
事件発覚前日の夜10時35分ころには、被害者と同行者が数分間立ち話する姿が防犯カメラに映っている。
雨宮正欣「面識があれば(ホテルに入る前に)路上で話をすることはない。その場で知り合ったのなら頭部を切断する道具を持っていたというのは矛盾」
桐生正幸「この事件は従来の殺人事件の想定で考えるのは難しい。(頭部切断は)犯人ならではの儀式的な行為ということも想定しうる」
同行者の足取りも気になるが、防犯カメラには車やタクシーに乗り込む様子は映っていない。付近には駅が2つあるが、始発はどちらも6時台で時間がある。
元埼玉県警の佐々木成三さんは、事情を知らない知人に迎えに来てもらった可能性を指摘する。
石原良純(気象予報士・タレント)「猟奇性に比べて計画性があったかと思えば、防犯カメラの前をうろうろ。ちぐはぐな感じがする」
雨宮正欣「愉快犯は相手が誰でもいい。この事件は『この被害者を殺すため』という感じがする。強い愛情や怨恨の可能性が高い」
桐生正幸「(殺人事件は秩序型と無秩序型に分類されるが)今回は『未熟な秩序型』といえる新しいタイプの犯罪なのかもしれない」
(みっちゃん)