茨城・波崎シーサイド道路、私有地17年封鎖をやっと解除 玉川徹「初めから確認不十分」

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   一部が私有地にあることから所有者が17年にわたって通行止にしていた茨城県神栖(かみす)市の波崎シーサイド道路。今年に入り市が和解金1900万円を払ったことで今日10日(2023年7月)午前10時30分開通となったが、土地所有者の男性は「まだ納得していない。市がゲートを撤去したらまた作る」とトラブルが続きそうな状況だ。一体何が起こっているのか、「モーニングショー」が現地取材をもとに詳しく伝えた。

  • 道路の通行再開を知らせる神栖市の公式サイト
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「まだ共有地がある。総意がないと通せない」

   1970年に開通、多くの海水浴客などが利用した波崎シーサイド道路。しかし1994年に男性の父親が購入した土地の一部が道路に含まれていると判明、裁判の結果道路が私有地であることが認められた。市は1000万円で土地を買い取ろうとするも難航、その結果男性父親が道路を封鎖した。

   昨年11月の取材ビデオには、バリケードで封鎖された道路の両側に「私有地につき通行止め」「無断侵入は四万円」などの看板がズラリと立ち並ぶ様子が映る。スタッフが近づくとインターホンから「なんか用事かよ!離れてください!」という声が聞こえる。道路脇に建つ監視小屋の中には電化製品などがそろっていて、所有者の男性は防犯カメラで24時間監視を続けていた。

   今年に入って和解が成立し、監視小屋や看板は撤去。道路にセンターラインが引かれるなど整備が進んだ。近隣住民からは「本当にね。喜ぶよね。いつかいつか待ってるもの」と喜びの声が。しかし男性は「今回和解したのは北側ゲートから監視小屋があったところまで。南側にはまだ共有地がある。総意がないと市は通せない」という。今後、市は地権者全員と売買手続きの交渉を行う予定。さらに共有持ち分の過半数を持っている人から承諾を得られていれば、裁判になっても道路通行を認められる可能性が高いという。

   山口真由(弁護士)「新しく道路を作るときは全員の承諾が要るが、すでに道路が通っているので使用するには過半数で大丈夫。道路を封鎖することをライフワークにしていた。できれば心身ともに健やかな生活を送っていただきたい」

   玉川徹(テレビ朝日報道局員)「通常は道路通すときに、まず地権者を確認して事業申請をする。事業認定され、公益性が高いと判断されれば拒否しても明け渡さなければいけない。初めからこうしていればこんなことにはなっていない。土地の確認が不十分のまま道路を通してしまった」

(みっちゃん)

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