東京大植物教室の田邊教授(要潤)から「小学校中退では新種の植物を見つけても、発表する場はない」と意地悪をされた万太郎(神木隆之介)は悩んだが、何とか解決するため道を見つけた。植物図鑑を自費で発刊し、植物学者として認められるという方法だった。
一方、動物学教授の美作(山本浩司)から自分の実績について嫌味を言われ苛立っていた田邊は、講師の大窪(今野浩喜)に八つ当たり。大窪はますます田邊への不信を募らせる。
「(植物図鑑の自費出版という)目標を達成するため、大学に通いながら大畑印刷所に通う」と万太郎から告げられた寿恵子(浜辺美波)は、自分も何か手伝おうとするものの、できることがないことに気付き落ち込む。でも、十徳長屋の仲間の福治(池田鉄洋)は優しい。「身の丈に合わない望みは持つな」とアドバイスするのだった。
万太郎は大畑(奥田瑛二)とイチ(鶴田真由)に、植物図鑑の発刊について相談するが、断られてしまう。大畑印刷所は仕事が殺到していて、印刷機の余裕がなかったのだ。そこに現れた寿恵子は、「印刷機を購入したい」と言い出し、大畑夫妻は仰天。印刷機はとても高価だ。しかし、万太郎はその提案に大喜びで賛同した。
いじわる田邊教授は窮地に
印刷機を置くための「十徳長屋」のリフォームが始まった。作業には住人の倉木(大東駿介)や丈之助(山脇辰哉)も加わる。そんなとき、大窪が東大研究室の波多野(前原滉)と藤丸(前原瑞樹)を伴って長屋にやってきた。そして、万太郎が土佐で採集してきた植物の研究を共同で行いたいと頭を下げる。万太郎は喜んで受け入れたが、助教授の徳永(田中哲司)からそれを聞いた田邊は激怒した。
万太郎はもう目標にまっしぐら。土佐で採集した植物を「ヤマトグサ」と名付け、その発表を掲載した植物学雑誌が刊行され、時を同じくして図譜も完成させた。万太郎と大窪は手を取り合って大喜び。
同じころ、田邊が研究していた「トガクシソウ」をめぐって事件が勃発し、植物学会を揺るがす事態に発展するのだった。