「静岡県静岡市清水区のバイパスの工事中に長さ63メートル、重さ140トンの橋げたが落下して、作業員2人が死亡、6人がけがをしました。専門家は、橋げたを橋脚に下ろす時にバランスを崩した可能性があると指摘しています」と、7日(2023年7月)の「モーニングショー」で司会の羽鳥慎一が伝えた。
事故は、橋げたを水平を保ちながら下ろす作業の途中で起こったと見られている。横浜国立大学・都市イノベーション研究院の勝地弘教授は「人為的ミスや機械の故障などで水平が保てなくなり、滑り落ちたのでは。わずかなズレでもバランスが崩れます。140トンもあるので、動き始めると止められません」と指摘した。
巨大な橋げたが落下した事故は過去に何度も起こっている。1991年には広島・安佐南区で新交通システム「アストラムライン」を建設中に鋼鉄製の橋げたが県道に落下し、信号待ちの11台の車が下敷きになり15人(作業員含め)が死亡、8人が重軽傷を負った。2016年には神戸で、新名神高速道路で建設中の橋げたが20メートル下の国道に落下し、作業員2人が死亡、8人が重軽傷を負った。
作業員が巻き込まれない対策
長嶋一茂(元プロ野球選手でスポーツキャスター)「今回は通行止めをしていて、下で車がぺしゃんこになるようなことはなかったのですが、それでも、8名もの人がこの作業の時に橋げたの近くにいた。できるならば、なるべく機械だけでこの作業ができたらいいと思いますね。専門家の人は『それは無理だよ』って言うかもだけど」
玉川徹(テレビ朝日報道局員)「これから捜査のポイントになるのは、2人が亡くならないですむ方法はなかったのかという点。今回、なぜ(作業中は)通行止めにしたのかといったら、何かがあった時には落っこちる可能性があるから。たとえば、大きな地震があったら落ちるかもしれない。落ちるとしても、作業員が巻き込まれないような対策は取れなかったのでしょうか」
羽鳥「そのためには原因究明が必要ってことですよね」
(ピノコ)