日本発祥「冷製パスタ」「冷やし中華」 本場の人たちは「ありえない」けど...(ZIP!)

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   冷麺や冷やし中華がおいしい季節になった。実は、麺を冷やして食べるのは「日本独自の文化」。パスタの本場イタリア人は「最悪、ありえない」、中国人「それは中華?」と敬遠していたが、実際に食べてみると。3日(2023年7月)の「ZIP!」が特集した。

  • 本場イタリアではパスタは温かいもの
    本場イタリアではパスタは温かいもの
  • 本場イタリアではパスタは温かいもの

流しそうめんには「最高!」と大騒ぎ

   コンビニでは、様々なバリエーションの冷やし麺が並ぶ、特別な売り場ができるほどの人気だ。そんな冷やし麺のファンが増えているのが、外国人観光客だ。

   カナダからやってきたひげ面の若者は、「家でも冷たいそばを食べるよ」。チリとペルーからきた男性2人連れは、「冷やしラーメンが好きだな」。日本語で「おいしい」。

   「冷やし麺」は日本独自の食文化だったのだ。冷製パスタは「日本発祥」とも言われる。

   台湾からやってきた家族は、母親が「冷たいそうめんをよく食べるわよ」。フランスから来たキャップ帽子の若者は、「冷たいスープに面をつけて食べるんだ」。日本に住む米国人女性も、「うどんが好きで、コンビニでも買います」。

   しかし、イタリア出身女性に「冷製パスタ」を聞くと「ちょっと変だと思います」。イタリア人からすれば、冷たいパスタは「ありえないです」。別のイタリア出身女性は「正直に言うと、パスタを冷やすなんて最悪な食べ方だと思うわ」。イタリアの国民食パスタは、塩を入れて下味をつけながら、大量のお湯でゆでて作る。これを熱々ソースに絡めて食べるのが当たり前。冷まして食べる「パスタフレッダ」という料理もあるが、ゆでたてのパスタは水で冷やすと味が薄くなるので「ありえない行為」だというのがイタリアの常識だ。

   一方で、「イタリア人シェフ」から言うと「冷製パスタは興味深い料理だね」というのは、来日10か月のヴァレリオさん。初めての冷製パスタに挑戦してもらうと、「おいしい」。「イタリアでよく食べていた『パスタフレッダ』を思い出したが、この冷製パスタはまた違うから、とても驚いたよ」「ホントにおいしい!今までタブーだったが」。「ピスタチオをトッピングするのがおススメだね」との提案も。冷やすと香りが薄くなるからだ。

   さらに、冷やし中華についても、来日5年の中国人女性、楊さんは「それは中華かな?」。中国には「涼皮(リャンピー)」か「涼拌麺(リャンバンメン)」という「似たもの」はあるが、どちらも麺は冷やさずに「常温」でいただく。中国では、「冷やすのが手間」「冷たい料理は好まない」と、冷たい麺料理は避けられてきた。楊さんが初めて冷やし中華に挑戦した。「カワイイ」が第一印象。「キュウリは中国の麺にもある」。盛んに麺を混ぜるだけで、なかなか食べようとしなかったが、麺を口に入れると「めっちゃおいしい!ハマりそう」。

   日本の冷やし麺文化の最高峰ともいえる「流しそうめん」を、イスラエル、フランス、デンマーク出身の3人の男性に「体験」してもらうと。最初は「ウォータースライダーにしか見えないよ」と冗談を言っていたが、竹の道を流れてきたソーメンを口にすると、「取れたあ。冷たくて最高」「オイ、上流で全部取るな」と大騒ぎだった。

(栄)

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