「ブルーブラッド~NYPD家族の絆~」は、アメリカのCBSテレビが2010年から制作している人気警察ドラマで、日本ではFOXテレビ等で放送しています。
本コラムでも取り上げてきたのは、私が主演のトム・セレックが好きなことに加え、テンポの良さ、ニューヨークの風景がきれいな点も魅力だからです。毎回、複数の事件を上手く扱い、人間をよく描いているので見応えがあります。
先日見た回でも、2つの事件が描かれていました。(この原稿は、ネタバレを含みます)
1つは、ニューヨーク市警察本部長フランク・レーガン(トム・セレック)の長男ダニー・レーガン刑事(ドニー・ウォールバーグ)の同僚が、潜入捜査中にマフィアの親分に撃たれて死んだ事件です。
もう1つは、長女の検事補エリン・レーガン(ブリジット・モイナハン)の娘の同級生の母親が麻薬中毒になり、行方がわからなくなった事件。エリン検事補が懸命に探し、施設にいた母親を探し出しました。
射殺された刑事の秘密に向き合う警察一家
レーガン一家は、3世代にわたってニューヨーク市警に警察官として奉職しているのですが、一家は団結して事件の解決にあたります。
マフィアの親分に殺されたダニー刑事の同僚には、秘密がありました。それは、妻との家庭のほかに、愛人とも家庭をもっていたのです。愛人は妻がいることを知らずに子供をもうけ、生活に困っていました。また、同僚の死は彼の妻のある行動が原因だったことが捜査でわかります。
これらの問題に向き合い、愛人との家庭の経済的な問題までを、レーガン一家は祖父・父・長男で話し合うのです。元警視総監の祖父が警察本部の年金の役員をしていることを生かし、愛人にも年金がいくよう働きかけることにするなど、力を合わせて良い方向へと向かいます。
フランク本部長は苦悩の結果、妻に刑事だった夫が死んだいきさつを告げる決心をします。その過程に頭の下がる思いがしました。