プーチン氏緊急声明を識者が分析 ワグネル兵士に呼び掛けた「絶望の選択」の意味(めざまし8)

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   「世界を驚かせたロシアで起きた反乱の速報。つい先ほど、プーチン大統領が声明を発表しました」と、27日(2023年6月)の「めざまし8」で司会の谷原章介が伝えた。

   プーチン大統領は緊急演説で「国民に向けて銃を向けるような状況を作ったのは悪だ」「もはや我々の敵が喜ぶようなことをしている」と反乱した民間軍事会社「ワグネル」のプリゴジン氏らを激しく批判。一方で、ワグネルの部隊が途中で撤退したことについては「正しい決断を下した」と感謝を述べ、ワグネルの兵士たちに「国防省と一緒になり共に行動をとろう」と呼びかけた。

  • 緊急声明を発表するプーチン氏(ロシア大統領府公式サイト)
    緊急声明を発表するプーチン氏(ロシア大統領府公式サイト)
  • 緊急声明を発表するプーチン氏(ロシア大統領府公式サイト)

風間晋「プーチン政権にとって反乱は終わっていない」

   この演説の前に、プリゴジン氏は11分23秒の音声を公開。反乱の理由を伝えていたが、これについて筑波大学名誉教授の中村逸郎氏は「プリゴジン氏はベラルーシの中で安全な場所にたどり着いたと言える。映像を流すとどこにいるか特定されるかも知れないので、それは避けたいのだろう」と推測した。

   谷原「プーチン大統領の声明のポイントはどこにありますか?」

   中村氏「全体に注目です。『許すけれども許さない』と。今、プーチン政権の中でワグネルの反乱について意見が割れている。この声明は『許そう』という声と『絶対に許さない』という声の両方を踏まえた内容になっている」

   谷原「ということは、プーチン大統領は自分の一存で決められるほどの力を今持っていないということですね」

   風間晋(フジテレビ解説委員)は「これはプーチン政権にとって反乱は全く終わっていないという声明だと思う」と指摘し、「完全武装している2万5000人がもしかしたらグループとして、あるいは個人として、ロシア社会に反抗する可能性は常にあるわけです。それを何とか動かさないようにするっていうことが政権にとっては近々の課題だということをよく表している緊急演説だと思う」と話した。

   谷原「気になるのはワグネルの兵隊たちに対する対応が、普通に考えたらロシア軍に編入させてしまえばいいのに、選択させていること。ロシア軍に入ってもいいし、ベラルーシに行ってもいいと」

   中村氏「絶望の選択を迫っているんです。国防省の兵士として戦うということは、ワグネルの兵士たちにとってもっともっと状況が悪くなるということ。反逆者という扱いになりますから。そしてベラルーシに行ったところでどうやって生活費を稼ぐのか。プーチンは厳しい選択を迫り、仕返しをしているんです」

(ピノコ)

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