「東京・墨田区のマンションで撮影された映像ですが、大量のウミネコが飛び交って鳴き声が響いています」と切り出すMCの羽鳥慎一。今日20日(2023年6月)の「モーニングショー」は大繁殖するウミネコの話題を取り上げた。
離島の断崖絶壁に似るビル屋上
本来は離島や海辺の断崖絶壁を住処とするウミネコ。しかし海から離れたマンションの屋上などで繁殖を続け、住宅街の屋上では餌を待って口を開けているヒナの姿も確認できる。昼夜を問わず縦横無尽に飛び回るウミネコは真夜中や早朝でも大音量でミャーミャーと鳴き続け、住民は夜も寝られない。鳴き声を測定してみると、地下鉄の車内に匹敵する78.2dB。洗濯物などにフンの被害も出ていて、取材中も番組スタッフの手のひらをフンが直撃する。
被害は隣の台東区でも。屋上に巣作りをされてしまったホテルでは、これ以上被害が出ないよう柵や鳥よけなどの設置を検討しているという。
被害が深刻な墨田区の一部では、今月に入り卵やヒナを捕獲。多い場所では一度に35個の卵が捕獲されたという。しかし、ウミネコが住み着く建物はいたるところに点在し、被害が後を絶たない。
なぜ都心にウミネコが。東京都に確認したところ、1990年代に上野動物園がウミネコを保護、その後放鳥し不忍池付近で繁殖が確認されているという。ビル屋上は離島の断崖絶壁に似ていて、ウミネコは安心して子育てができる。ウミネコの行動範囲は1日で数十キロから数百キロ。都心から東京湾まで飛ぶことができることからエサの確保も問題がない。
都は去年4月から卵とヒナの捕獲を認めているが、千葉県立中央博物館の平田和彦研究員は「あるビルで追い払う対策をしても別のビルに移動するだけ。住宅地の少ない河口周辺でウミネコが繁殖する構造物を設けるなど共存を目指すことが重要」と語る。
菊間千乃(弁護士)「もう5年くらいこういう状況で困っている。なかなか対策が難しい。海岸沿いにウミネコが住みやすい場所を作るしかないのかな」
玉川徹(テレビ朝日報道局員)「100キロ飛べるのであれば墨田区や台東区である必要はない。港区や中央区でもいいはずだが見ない。そこ(墨田区など)で産まれて育っているのでそこが安全だとわかるからそこに巣をつくる。まずは巣を撤去することから始めるしかない」
(みっちゃん)