「らんまん」寿恵子の揺れる乙女心が切ない 「頑張れ」のエールも

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   NHKの朝ドラ「らんまん」6月8日(2023年)放送回。大畑(奥田瑛二)の印刷所で見習いとして働きはじめた万太郎(神木隆之介)は少しずつ慣れてきた様子。一方、寿恵子(浜辺美波)はダンスの練習に励んでいるものの、万太郎がやってくるのを待ち焦がれている。(ネタバレあり)

  • NHKの「らんまん」番組サイトより
    NHKの「らんまん」番組サイトより
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母の言葉に納得したように見えたが...

   すっかり寿恵子の方が万太郎のことを気になって仕方がない状況である。見かねた母・まつ(牧瀬里穂)が、妾であった自分が相手を待ち続けた経験を話す。「自分の機嫌は自分でとる」というのは、愛する人を待つ時間がどれほど長く感じるものかを知っている人の言葉。イライラしても仕方がなし、自分を責めるのは間違い、自分を愛おしく思いましょうということだ。

   そんな母の言葉に納得した寿恵子のように見えたが、やはり万太郎のことが気になって仕方がない。抑えきれずになんと東大の植物学教室まで押しかけてしまったではないか。寿恵子が見たものは、東大の学生たちと戯れて少年のように楽しそうにしている万太郎の姿だった。相手の気持ちを確かめようと一方的に行動すると、だいたい決まって見てはいけないものを見てしまったり、ズキリと傷つく場面に出くわしたりするものだ。

   寿恵子は「万太郎は自分のことを気にしてない」としょんぼり。この場面だけ切り取って見たら、そりゃそうなのである。万太郎こそ自分の機嫌を自分でとっているのだ。寿恵子の東大追っかけシーンでは「万太郎と寿恵子はそのまますれ違い」「まだ3週間じゃんかー 寿恵子さん頑張れ」「待て、早まるでない寿恵子」などの投稿が集まった。

   「待つのを止める」と決心した寿恵子。しかしよく東大まで会いに行く覚悟をしたものだ。もし万太郎と対面したら何と言うつもりだったのであろう。実業家の高藤からのパンチのある直球を受けたことが、だいぶ心を揺さぶっているのかな。揺れる寿恵子の乙女心が切なくて痛々しい。そんな時はダンスの練習に没頭して自分磨きに没頭するのがよいと思うが。

(Y・U)

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