昨年末(2022年)に総理公邸で岸田首相の親族が忘年会を開き、記念撮影を行った問題で、今度は総理本人が写った新たな集合写真が流出した。公邸忘年会には海外メディアも「日本は最悪の世襲国家だ」と注目。番組にも視聴者から怒りの声が寄せられている。今日5日(2023年6月)の「モーニングショー」は、一連の問題について詳しく報じた。
「不適切な行為と思っていません」
18人が並び撮影された集合写真。中央には笑顔を浮かべた岸田総理が写り、隣には裕子夫人。後列には秘書官を辞任した翔太郎氏の姿も見える。岸田総理は「年末、親族と食事をした時、私的なスペースに置いて親族と同席した。不適切な行為と思っていません」とコメントしたが、番組が紹介した街の声は「公邸というのは税金で建てたもので彼らの家ではない。忘年会やること自体、言語道断」など厳しい指摘が。小池都知事からも「危機管理が問題。そこにいた方からしか流出しない」という指摘が。
細川隆三(政治ジャーナリスト)「言い訳がずれている。公邸といえども税金からお金が出ている。反感を買うことになる。なぜ公邸に住んでいるかというと危機管理のため。ちゃんと謝らないと」
玉川徹(テレビ朝日)「かつて官僚トップが公邸を持っていたが、なぜ豪邸に住めるのかと結局なくなった。今残っている公邸はやっぱり必要だから。そういう所に親戚集めて宴会やってるのか」
一方、この問題について海外メディアは一斉に「世襲主義」と報道。スタジオでは世襲の問題についても白熱した議論が行われた。
細川隆三(父は細川隆一郎氏・細川護熙元総理の遠縁)「たまたま父が同じ職業。後を継げるものではないので世襲ではない。親や叔父さんと比較されるので、なおさら頑張らないという気持になる」
石原良純(気象予報士・タレント)「それをいったら私も2世タレントといわれるが、父親はタレントではないので厳密には2世ではない。兄や弟は政治家に進んだので世襲に分類されるが、僕の感覚では政治家の家に生まれた人はいろんなことを知る機会が経験値として増す。本来なら活かされるべきだが、あとは本人の覚悟。利点もあるがマイナスもあるのでより頑張らなければいけない」
玉川徹「前も言ったが究極の親ガチャ。100メートル走だったら、全員0からじゃなくて10メートル、20メートル前から走っている感覚」
石原良純「政治家は他の2世とは違う。タレントと違って政治家は人の暮らしを守る職業」
今回の問題について、心理学者の藤井靖・明星大学教授は「誰もが『親バカ』でありたいと思いつつ自制しているのに親バカを見せつけられる。子ども世代にとっては、自分の環境に不満を抱えているのに『総理の息子だから』と要職に就き、問題を起こす姿に怒りを覚える」と分析する。
細川隆三「2世の政治家と話すが、彼らの言うのは『七光りだろうが十四光だろうが、使えるものは使おうよ。だけどその分頑張んなきゃダメだ』。政治家の場合、頑張るのは国のため国民のために働く。どうしようもない方もいるが、僕が知っている人は皆さん努力している」
(みっちゃん)