<1年前のワイドショー>昨(2022)年の今ごろ、新型コロナ対策の持続化給付金約2億円をだまし取っていた詐欺グループが摘発されました。その中に現職の東京国税局の職員がいて、確定申告書類を偽造していたことが分かり、驚きが広がりました。
国税局職員(当時)の逮捕も
(J-CAST)ワイドショー通信簿の「長嶋一茂(略)『税金を預かる側の人間がやるとは』」(2022年6月3日、テレビ朝日系「モーニングショー」)を要約すると、この日の時点で摘発されたのは、国税局税務署職員(24)ら男女7人(肩書、年齢はいずれも2022年当時)。20代や30代の学生など若者を中心に200人を誘い、「コロナで収入が減った事業主」との偽りの申請を出させて、給付金をだまし取っていた容疑だとあります。
SNSで「書類はこちらが用意」などと勧誘メッセージを流し、給付される1件100万円のうち20万円を手数料としてグループがとり、残る80万円を暗号資産に投資させていたようです。
「(略)2億円給付金詐取 『協力』学生は被害者?共犯?」(同日、フジテレビ系「めざまし8」)には、詐欺グループは、国税職員のほか、不動産会社社員の女(22)、大和証券の元社員、仲介役の大学生らで、主犯格はドバイに逃亡している30代の男だとあります(筆者追加:同年6月13日逮捕)。
協力した学生たちには1円も戻って来なかったとありますが、カズレーザーさん(お笑いタレント)は「そういう報道の仕方をすると被害者側という感じになる。ちょっと調べれば簡単に分かることなんで、『おかしいな』って気づく人も必ずいたはず」。
「不正受給した大学生の父親『勧誘の様子と友人関係』語る」(同月6日、TBS系「THE TIME,」)は、この時までに詐欺グループ合わせて16人を摘発しことが分かったと報じています。グループは、指示役、申請役、現金回収役、書類偽造役などで構成され、中学校や小学校の同級生もいて、友人を勧誘し規模を拡大させていった、とあります。
誘われたという同級生は「確定申告みたいなのを出すだけでお金がもらえるから、生活厳しいならやれば」と言われましたが、怖くなりサインしなかったそうです。一方、不正受給した大学生の父親は「世間知らずの息子は、同級生から2年間勧誘され続け、話に乗ってしまった」と語り、ほかにも「深夜3時まで説得され、友人関係が壊れると思い断れなかった」という大学生もいたと伝えています。
給付金はすべて税金で賄われます。この詐欺事件による被害者は、結局、わたしたち納税者なのだと思うと、改めて怒りが湧いてきます。
(コムギ)