きのう25日(2023年5月)、長野県中野市で起きた立てこもり事件では警官2名を含む4人が殺害された。犯人は中野市議会議長の長男で、26日朝4時半ごろ自ら投降。番組放送中に逮捕状が請求され、9時半ごろ逮捕された。
スタジオゲストの元警視庁刑事・吉川祐二氏は「警官殺しの凶器になった散弾銃は誰のものか? 盗んだのか? それが第1のポイントになる。一般人でも許可を得れば所持できるが、弾の数も厳密に管理されているはずで、調べればわかる。もともと誰を狙ったのか、動機がポイント」と話す。
迷彩服の男、「ミリタリー関係に興味か」
銃器研究家の高倉総一郎氏は「散弾銃は銃身だけで50センチほど。全体で1メートルになる。正規の手順では、警察に所持の申し込みをして、講習などを受けたうえで数か月後に許可が出る」と説明。
司会の谷原章介が「銃規制が厳しい日本で4人が死亡する事件が起きるなんて、想像しづらい」とコメントすると、元警視庁刑事の吉川祐二氏は「確かに日本では珍しいという感覚はあるだろうが、過去にも同様の事件はある。いつ自分の身の周りで起こるかわからないと考えたほうがいい」と指摘。
さらに谷原が立てこもり男が全身迷彩服だったことを指摘すると、銃器研究家の高倉氏は「狩猟する人は誤射されないようにオレンジや黄色など蛍光色の服を着ることが多いが、迷彩色はその逆で、目立たないための服装。ミリタリー関係に興味があった可能性がある」とコメント。
長野県出身の西岡隆洋アナが「長野は稲作や果物栽培が盛んで、鳥害対策に猟銃を所持している人はいる。生活を守るために銃を持っている人がいることも知ってもらいたい」と伝えると、お笑い芸人のカズレーザーが「鳥害対策だとすると、バードショットという弾を使う。パトカーのガラスを貫通する力はあるのか」と高倉氏に質問。
高倉氏は「バックショットという大粒の散弾は直径が6~9ミリで、貫通する力はある。有効射程は50メートルほどで、5メートルの至近距離ならガラスを破る力はある。打たれた警官は散弾すべてを被弾したのではないか」と話す。
フジテレビ解説委員の風間晋は「警察白書によると、令和2年には全国で15万6000丁余りが所持されている。銃規制が厳しい日本にもこれだけの数の銃がある。手続きや管理は厳しく決められているので、仮に父親の銃だとしても息子が使うことはあってはならない決まり」と指摘し、「銃規制があるからこそ緩みも生じる。これを機会に制度の再点検が大事だと思う」と伝えた。
(バルバス)