「AI技術が進歩する中、その技術を悪用した『AIオレオレ詐欺』が増加しているんです。理由は精巧な音声」とMCの谷原章介。23日(2023年5月)の「めざまし8」は、その実態を伝えた。
McAfeeが行った日本を含む世界7カ国で行ったアンケートでは、AIを悪用した音声詐欺に遭遇した人は全体の10%に上ったという。日本は3%と低いが、政府「AI戦略会議」の座長を務める東京大学大学院の松尾豊教授は「今後日本でも増える」と警鐘を鳴らす。
「家族から、そっくりな声で電話がかかってきたら...」
倉田大誠キャスターは、実際にアメリカとカナダで起きた例を紹介。娘そっくりな声を使った身代金要求と、孫そっくりな声を使ったオレオレ詐欺だ。いずれも周囲の人がAI詐欺であることに気付いて被害はなかったというが...。
谷原「家族から、そっくりな声で電話がかかってきたら、だまされちゃいますよね」
岸田総理の声をAIで作った、AIエンジニアでSF作家の安野貴博氏はスタジオに登場。その横で、倉田大誠キャスターは「しゃべっているのは倉田で、これを通すと総理の声になります」と説明してから器具を口元に当てた。
倉田キャスター「『めざましテレビ』をご覧の皆さま、おはようございます。...『めざまし8』というべきところを、『めざましテレビ』と言ってしまったんで、やはり倉田らしく噛んでしまいました」
岸田総理の声そのものなのに、まさかのミスに谷原は「せっかくの技術が倉田さんのスベリによって...。そっちに集中してしまいました」と苦笑い。
倉田キャスター「(総理の声で)私も大変、反省しております」
武井壮(「百獣の王」・タレント)「映像がなかったら、すぐに岸田総理の声だって認識できるくらい。ほぼ声紋一緒なんじゃないかな」
安野氏によると、市販のパソコンでも2時間くらいあれば岸田総理の声を機械に覚えさせることができるそうだ。
「AIオレオレ詐欺」から身を守る方法は、「オレオレ詐欺」と同様、事前に決めた合言葉を確認する、知らない番号には出ない、1度電話を切った後に家族と連絡を取って状況を確認する...など。
松尾教授は「技術が進んでいるということをしっかり把握することが大事」と話した。
(ピノコ)