「国が積極的に普及を進めるマイナンバーカードに赤の他人の情報がひも付けされるというケースが判明しています」とMCの谷原章介が切り出した。「めざまし8」は、実際に被害にあった女性を取材、その内容を15日(2023年5月)の番組で伝えた。
Aさん(30代女性)は4月、かかりつけの医療機関で健康保険証とひも付けたマイナンバーカードを使用。すると、全く別人の名前や情報が出てきた。試しに別の医療機関でも試してみたが、結果は同じだったという。
風間晋「縦割り行政はどうやら盤石らしい」
総務省、デジタル庁、マイナンバー総合フリーダイヤルなど様々な窓口に訴えるも、たらい回しにされるばかり。最終的に厚労省の所轄に調査依頼し、修正の連絡を待っているそうだ。
Aさんは「病院も『こんなこと聞いたことがない』って。これは重大な個人情報の漏えいになっていると思いました」、「薬局で薬をもらう時、飲み合わせが悪いと、帰宅してから体調が悪くなったら取り返しがつかないと(言われた)。医療情報のひも付け間違いは命に関わる。いかに大事なことなのか国は軽視している」などと不安を語った。
誤ってひも付けされていた別人・Bさんの旧姓はAさんと同姓で、名前の読み方や生年月日、性別も同じだったというが、今回の原因とどう関係しているのか。西岡孝洋アナが厚労省の説明を元に解説した。
「健康保険証とマイナンバーのひも付けは、健康保険組合などが手作業で入力します。マイナンバーの記載がない場合は住民基本台帳を調べて登録するのですが、氏名・生年月日などが同じだったため、他人の情報を誤ってひも付けしまったのではないかということです。マイナンバーの記載がなかった理由は不明です」
谷原「登録の不備も大きな問題だと思うのですが、対応する窓口をずっとたらい回しにされ続けるのは...。責任の所在が定まっていない感じがこっちとしては嫌ですね」
風間晋(フジテレビ解説委員)「デジタル時代であっても、縦割り行政はどうやら盤石らしい。本来、マイナンバーやマイナンバーカードというのは、国民に分け隔てなく高品質な行政サービスを提供し、それによって行政側も効率を進めていくという話だった。『あれもこれも便利ですよ』って言っている間にコアのバリューというか、本来の『こうしたい』という部分が希薄になっていってしまったような気がする」
(ピノコ)