「最新のニュースです」と12日(2023年5月)のTHE TIME,で杉山真也アナウンサーが取り上げたのは、米国の代表的雑誌「TIME」(タイム)の次回号だ。「岸田首相が表紙を飾ります。ただ、見出しに関して......」という話で、日本政府とちょっとギクシャクした。
杉山真也アナ「関係者によると、外務省が...」
その表紙は、岸田文雄首相の顔の大写真。ギョロッとした感じで斜め上を見つめ、顎に指を添えて、いかにも何やら思惑ありげな表情。ここまではともかくも、見出しは「日本の選択」とのタイトルに、下に書かれた英文が日本政府と雑誌編集部の間で問題になった。
杉山「岸田氏は平和主義を捨てて 日本を真の軍事大国にしたいと望んでいると書かれています。政府の申し入れの後、変更したということです」
同誌のウエブ版も「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しを掲げていたという。
掲載予定を知った日本政府は、松野官房長官が「記事の結論部分では(岸田首相が)世界の分断を防ぐ役割を担うとの論調になっている」と指摘した。
杉山「関係者によると、外務省がTIME誌側に見出しと中身がちがうと異議を伝えました」
政府関係者の話として「修正を求めたわけではないが、見出しと記事の中身があまりに違うので指摘した。どう変えるかはタイム誌の判断だ」とのコメントを載せた新聞もある。
ウエブ版の見出しはすでに変更され「岸田氏は日本により積極的な国際舞台での役割を与えようとしている」との言い方に差し替えられた。平和主義放棄や軍事大国化のキーワードに、日本政府の反応は早かったが、こうした海外メディアと政府のやり取りが適切だったのかどうか、日本国民の反応はこれから出る。
(あっちゃん)