NHKの朝ドラ「らんまん」5月11日(2023年)放送回。十徳長屋に住むことを決めた万太郎(神木隆之介)と竹雄(志尊淳)。差配人のりん(安藤玉恵)も驚きの即決。長屋の住人たち総勢で2人の大荷物を部屋に運び入れる。生活部屋と研究部屋の2部屋。これから、この長屋が新生活の舞台になるわけだ。
それにしても、ドクダミが生える日当たりの悪い長屋。土壁に穴が開き、あちこちボロボロ。
お坊ちゃまの万太郎がここで生活していけるのか心配である。
瞬く間に...
長屋の住人たちが集まって、昼ごはんの休憩タイム。皆が自己紹介した。小料理屋の女中、東大の学生、噺(はなし)家、棒手振の親子。個性的で愉快な人達ばかりだ。棒手振?と聞いて調べると、肩から桶を天秤のように下げて主に食料を運び売る商売人のこと。無店舗販売で免許もいらなかったらしいので商売を始めるハードルは高くなかったようだ。
貧しい生活をしているはずだが、長屋のメンバーがとにかく明るそうだし、なによりも親切だからよかった。隣人との共同生活が当たり前だった時代。昔の暮らしの一面が見えたが、今や遠い日本である。
長屋の人々の暮らしに比べて、御曹司の万太郎とそのお付きの竹雄は、田舎モノとはいえ身なりから何から綺麗過ぎ。タダ者ではないと思ってしまうのは無理もない。ところが万太郎のあっけらかんとしている態度に、長屋の人たちも野次馬根性もあったとはいえ、瞬く間に打ち解けてしまった。昔から自分のペースを全く崩さない万太郎のペースにまたもや皆がハマってしまったのだ。
長屋の人々の態度には笑えた。万太郎は酒屋の当主ときいて、ぐぐっと寄ってたかるとこだったが、勘当の身だと話すと、サーっと引いていった。これこそ生活感である。
長屋のメンバー紹介の場面は「昔ながらの近所付き合いがめちゃくちゃ懐かしくて、ある意味羨ましくもある」「長屋でも万太郎の人たらしパワー!」「お金目当てだったようだけどなんだかんだで人が良い長屋の皆さん!」などネットでも関心を集めていた。
飲んだくれ亭主の夫婦、倉木家との関係が気になるが、万太郎の長屋新生活がますます楽しみである。
(Y・U)